ベージュの大型犬が暑さでばてている

犬も熱中症になるの?

近年の日本の猛暑は人間だけでなく、私たちの大切な家族である犬たちにも大きな影響を及ぼしています。

特に犬は地面に近いため、アスファルトの照り返しによる熱を人間以上に感じやすい動物です。

「うちの子も熱中症になるのかな?」「どんな症状が出るの?」「もしなってしまったらどうすれば…?」

そんな不安を抱える飼い主さんに向けて、この記事では犬の熱中症についての正しい知識と対処法をわかりやすく解説します。

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犬の熱中症とは?人間とは違う3つの特徴

犬は人間のように汗をかいて体温を下げることができません。

そのため、熱中症のリスクが非常に高いとされています。

犬が熱中症になりやすい理由

  1. 肉球と舌以外では汗をかけない(体温調節が苦手)
  2. 地面からの照り返しの影響を強く受ける
  3. 呼吸(パンティング)でしか体温を下げられない

熱中症のリスクが高い犬種

短頭種(フレンチブルドッグ、パグ、シーズーなど)

鼻が短く、気道が狭いため呼吸がしづらく、体温を下げるパンティングがうまくできません。

毛が厚い犬(柴犬、シベリアンハスキーなど)

夏でも毛皮を着ている状態で熱がこもりやすく、放熱効率が低くなります。

肥満犬

首回りや気道を脂肪が圧迫し、呼吸が苦しくなりやすいほか、体表面積あたりの発散効率も悪くなります。

子犬・老犬

子犬は体の発達が未熟、老犬は機能が衰えているため、どちらも体温調節が苦手で注意が必要です。

症状別:熱中症のサインを見逃さない

「熱中症ゼロへ」プロジェクトの調査では、飼い犬の24.3%が熱中症にかかったことがあると回答されており[1]、決して珍しいことではありません。

ワン!ポイント 「熱中症ゼロへ」プロジェクトとは

一般財団法人日本気象協会株式会社エフエム東京が共同で推進している、熱中症予防の啓発プロジェクトです[1]

人とペットの命を守ることを目的に、最新の気象データを活用しながら、正しい知識の普及や注意喚起を行っています。

公式サイトでは、全国の暑さ指数(WBGT)や熱中症警戒アラートなども日々公開されています。

[1]日本気象協会「ペットも熱中症に注意!愛犬の4分の1が経験あり

【軽度】(応急対応で回復の可能性あり)

  • パンティング(激しいあえぎ呼吸)
  • よだれが増える
  • 呼びかけに鈍い、落ち着きがない
  • 耳・舌・歯茎が赤くなる
  • 体温測定で40℃近い体温(可能であれば直腸で測定を)

【中度】(早急な冷却と早急な受診が必要)

  • 嘔吐や下痢(血が混じることも)
  • 舌や歯茎が紫色(チアノーゼ)になる
  • 異常な高体温、荒い呼吸
  • よろけたり、立っていられない
  • 体温測定で40℃を超える(可能であれば直腸で測定を)

【重度】(命の危険あり、直ちに病院へ)

  • 意識が朦朧とする、失神
  • 痙攣・震え
  • 心拍が著しく速い、あるいは弱い
  • 体温測定で42℃を超える(可能であれば直腸で測定を)

⚠️ 一つでも当てはまったらすぐに動物病院へ連絡・受診を!

応急処置:動物病院に行く前にできること

熱中症の症状が出たら、できるだけ早く動物病院を受診しましょう

応急処置はあくまで「病院に連れて行くまでの時間稼ぎ」にすぎません。

応急処置のステップ

  1. 涼しい場所(室内・日陰)に移動させる
  2. 首・脇・後ろ脚の付け根(そけい部)を冷たい濡れタオルで冷やす
  3. 体に水道水をかけ、うちわや扇風機で風を送る(急冷はNG)
  4. 飲めるようなら常温の水を少しずつ与える(無理強いはしない)

体温が39℃以下に下がっても、必ず動物病院で診察を受けてください

冷水や氷、アイスバッグで急激に冷やすのはNG

末梢血管が収縮し、深部体温が下がりにくくなることがあるため、過度な冷却は逆効果になる場合があります[2]

そもそも犬の平熱って何度?

犬の平熱は小型犬で約38.6〜39.2℃大型犬で約37.5〜38.6℃が目安です(肛門から測る直腸温)。

人よりも少し高めなんですね。

40.5℃を超えると熱中症の疑いがあるので要注意です!

[2]日本気象協会「ペットも熱中症に注意!愛犬の4分の1が経験あり

犬の体温の測り方とは?自宅でできる正しい方法

熱が熱中症の指標になると言われても、どうやって測るの?と疑問に感じられる方もおられるかもしれません。

ここでは、家庭で安全に体温を測るための方法をご紹介します[3]

用意するもの

  • ペット用体温計(接触型または非接触型)
    • 接触型は柔らかい素材の先端で、肛門や直腸を傷つけにくくなっています。
      非接触型は耳など皮膚の表面に近づけて測定します。
  • 体温計カバー(使い捨てタイプ)
    • ポリエチレンなどの柔らかい素材で、清潔に保てます。
  • 食用オイルやワセリン
    • カバーの先端に塗ると、肛門への挿入がスムーズになります。  

測定ステップ(直腸温)

  1. 犬を落ち着かせる
    • 背中をやさしくなでる、フセの姿勢にさせるなど、リラックスした状態にします。
  2. 犬を保定し、しっぽを持ち上げる
    • 力を入れすぎず、やさしく体を支えながらしっぽを持ち上げます。
  3. 体温計を2cm程度、水平に挿入
    • 肛門に対して水平に挿入します。角度がつくと直腸を傷つける恐れがあります。
  4. 体温が表示されたらゆっくり抜き、清潔に処理する
    • 測定後はカバーを外し、体温計は消毒しておきましょう。

難しい場合の代替方法

  • 太ももの内側で測る
    • 犬の後脚の内側(付け根部分)に体温計を挟みます。人間の脇と同じような測定です。
  • 耳で測る(非接触型)
    • 耳の内側に向けて非接触体温計を近づけて測定します。

※これらの方法は直腸温より約1℃低く出る傾向があります

日常的に使う分には問題ありませんが、病気の疑いがある場合や高熱が心配なときは、正確な測定のために動物病院で検温してもらいましょう

[3]公益財団法人 日本小動物医療センター「体温の測り方

熱中症対策の4原則

原則内容具体策
① 暑さを避ける環境調整エアコンで室温を26℃以下にキープ/散歩は早朝・夜のみ/日陰での休憩を心がける
② 体温を冷やす体表冷却冷感マットやアルミプレートの上で休ませる/濡れたタオルを体にかけ、扇風機で風を送る/冷却ベストやクールスヌードを着用させる
③ 水分を保つ水分摂取常に清潔な水を用意/飲水量が少ないときはヤギミルクやスープ仕立てのごはんで補う
④ 異変に気づく早期対応パンティング(あえぎ呼吸)が激しい/舌や歯茎の色が赤紫に変化/歩きたがらないなどの異変を見逃さず、迷わず動物病院に連絡・相談する

屋内での対策

  • エアコンや扇風機で風通しを良く
  • 犬が自由に移動できる空間づくり
  • 直射日光を遮るカーテンや遮光フィルム活用

屋外での対策

  • 散歩は早朝や夜の涼しい時間に
  • 体表に水をかけて気化熱で冷却
  • 日陰や風の通る場所で休憩をこまめに

車内での注意

興奮しやすい犬は外気温20℃台でもリスクあり

外気温25℃を超える場合は車内に置き去りにしない

屋内・屋外問わず、油断せず対策を!

犬の熱中症を防ぐ便利アイテム!大型犬向けの商品も紹介!

おすすめグッズ例

冷感マット(アルミ・ジェルタイプ)

冷感マットXXLサイズ

クールスヌード・ひんやりベスト

空調服

空調服の見本ベージュの犬が着用

自動給水器(外出時も水切れ防止)

自動給水機CURIOUS

ペット用扇風機(ベビーカーやケージに装着可)

クリップ型ミニファン

日頃からできる夏を快適に過ごすためのケア

サマーカットの効果と注意点

サマーカットは、風通しを良くし、皮膚の熱を逃がしやすくなるという点で、熱中症対策として一定の効果があります。

特に毛が絡まりやすい犬種や、通気性が悪くなりやすい被毛の犬には、手入れのしやすさという面でも有効です。

ワン!ポイント サマーカットの注意点
  • 被毛の断熱効果を失うことで、逆に熱中症リスクが上がる場合あり
  • 皮膚の露出による日焼けや皮膚病(炎症・アレルギー反応など)の懸念
  • ダブルコートの犬種(柴犬、コーギー、ポメラニアン、シェルティなど)は毛刈り後脱毛症のリスクがあり不向き

サマーカットを検討する際は、犬種の特性とリスクを獣医師やトリマーに相談するのがおすすめです。

こまめなブラッシングアンダーコートや余分な毛の除去を心掛けましょう。

ブラッシングは風通しを良くし、被毛内に熱がこもらないようにするためにも効果的です。

肉球の乾燥対策

輻射熱(ふくしゃねつ)やエアコンの風は、肉球の乾燥の原因になるんです!

肉球が乾燥すると滑りやすくなり転倒や関節の負担につながるため、夏場もしっかりとケアしてあげましょう[4]

  • 散歩後は濡れタオルで足裏を拭き取る
  • 犬用保湿クリームでケア
ワン!ポイント 輻射熱って?

アスファルトやコンクリートは、日中に吸収した熱を夕方以降も長時間放出し続けます。

この「輻射熱(ふくしゃねつ)」により、夏場の地面の温度は65℃にまで上昇することがあります。

[4]株式会社ディライトクリエイション「夏、地面が 65℃以上 になることも!?

散歩後のケアも習慣に

  • 火傷や傷がないか目視チェックを
  • 夏の散歩はアスファルトの温度にも配慮しましょう

まとめ:まずは「おかしい」と思ったら動物病院へ

犬の熱中症は、気づくのが遅れると命に関わる重大な疾患です。

初期症状でも油断せず、体温や呼吸の変化に注意しましょう。

  • 夏場の散歩は早朝・夜に限定する
  • 室内でも熱がこもる場所には要注意
  • 応急処置の後も必ず病院で診てもらう

「ちょっと変だな」と思ったら、迷わず病院へ

熱中症は早期対応が命を守ります

この記事を書いた人

あーりー

大阪生まれ。小学生のころからメンタルヘルスに興味を持ち、真っ直ぐその世界へ。心・食・体はつながっている!をモットーに、美味しい物と運動で日々セルフケアに励んでいます。

昔から「なんか犬っぽいよね」と言われることが多いです。「人懐っこい」「素直」「楽しいときはすぐわかる」とか。たしかに、誰かといるとテンションが上がるし、ごはんの時間はすごく楽しみ。見ているだけで「まあ、いろいろあるけど、楽しく生きていこう」と思わせてくれる存在って最高のヘルスサポーターだなと憧れます。

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