
ロットワイラーというワンちゃんをご存知でしょうか?
強面(こわもて)でがっしりとした体格に、少し怖い印象を持ってしまうかもしれませんが、実は賢くてしつけがしやすく、頼れる相棒になってくれるワンちゃんです。
この記事では、そんなロットワイラーの性格や特徴から、かかりやすい病気、一緒に暮らしていくためのポイントまでを紹介しています。
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ロットワイラーの基本情報
がっちりと筋肉質な体に、少しこわもてなロットワイラーは、一見飼いにくそう?と思われるかもしれませんが、実は飼い主への忠誠心が強く落ち着いた性格のワンちゃんです。
まずはロットワイラーの基本情報から紹介していきます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 原産国 | ドイツ |
| サイズ | 大型犬と中型犬の中間に位置する。 ◯ 体高オス:61~68cm / メス:56~63cm ◯ 体重オス:50kg / メス:42kg |
| 毛色 | 黒の毛に、頬やマズル、喉、胸、脚、目の上、尾の付け根に鮮明なタン・マーキングが見られる。 |
主に犬の口周りや胸元に生える茶色や白、黄褐色の毛の部分を指す。
ロットワイラーの性格や特徴
性格
基本的なロットワイラーの性格は、見た目のこわもてな雰囲気とは反対に、忠誠心が非常に強く、穏やかです。
しつけがしやすく、ペットとしても人気です。
素直で熱心に作業を行い、その大胆で勇敢な性格から番犬として理想的な犬種といえます。
一方で警戒心や防御本能も強いことから、飼い主以外にはあまり心を開かず慣れるまで時間がかかることも。
力が強いため、飼い主を守ろうとして過剰な反応をしてしまわないよう、しつけに注意が必要です。
沿革と特徴

最古の犬種の一つともいわれるロットワイラーの起源は、ローマ時代にまでさかのぼります。
元は家畜の番犬や、家畜を追い立てて集める犬として飼育されていました。
犬種名はドイツの「ロットワイル」という地名から由来しているとされており、人々の護衛として役に立っていました。
20世紀初頭には警察犬としての適性も認められ、現在では軍用犬や介助犬、山岳救助犬としても活躍しています。
ロットワイラーの寿命
ロットワイラーの寿命は8~10歳くらいといわれています。
犬全体の平均寿命とされている14.1歳と比べて
やや短めではありますが、遺伝疾患を発症しなければ比較的病気の少ない、健康的な犬種です。
ロットワイラーは中型犬と大型犬の間の大きさです。
代表的な中型犬・大型犬の平均寿命と比べてみましょう。
| 犬種 | 大きさ | 平均寿命 |
|---|---|---|
| ロットワイラー | 中~大型犬 | 8~10歳 |
| 柴犬 | 中型犬 | 14.7歳 |
| ビーグル | 中型犬 | 13.4歳 |
| ウェルシュ・コーギー | 中型犬 | 12.3歳 |
| シベリアンハスキー | 大型犬 | 11.3歳 |
| ゴールデンレトリバー | 大型犬 | 10.9歳 |
| グレート・ピレニーズ | 超大型犬 | 8~12歳 |
大型犬は6歳ごろからがシニア期だとされています。
飼育環境や運動習慣、ストレス、年齢や健康状態に合わせたフードなどを心がけて、少しでも健康に過ごせるように気を付けてあげましょう。
ロットワイラーがかかりやすい病気

ロットワイラーは、大型犬によく見られる病気にかかる場合が多く、かかりやすいといわれている特定の病気がいくつかあります。
あらかじめそれぞれの病気の症状を知っておき、異変が見られたら早めに受診できると良いでしょう。
骨肉腫
大型犬や超大型犬に多く見られる病気で、ロットワイラーも発症しやすいといわれています。
骨肉腫とは、骨を作る細胞ががん化した悪性の腫瘍のことです。
基本的には高齢になると罹患する病気ですが、まれに若年で発症することもあります。
原因はまだ特定されていませんが、特定の犬種での発生が多く、遺伝が関係している可能性があります。
約75%が前脚や後ろ脚の四肢に発生します。
重症化すると激痛が走り、歩行が困難になります。
肺などへの転移の危険性もあり、多くの場合、脚を切断するしか治療法がないのが現状です。
進行が急速なため、脚を引きずるなどの異変が見られたら、すぐに動物病院を受診しましょう。
股関節形成不全
股関節形成不全は、遺伝的な体質が原因である場合も、環境による影響が原因となる場合もある病気です。
遺伝的要因により股関節の形が正しく形成されにくい犬種もあり、大型犬や超大型犬に多いといわれています。
ロットワイラーもその一種です。
この病気では、股関節の異常な発達や成長により関節のかみ合わせが悪くなります。
後ろ脚をかばうように歩いていたり、運動や階段を嫌がったりするようになる症状が見られます。
病気が進行すると治療が困難になることがあるため、違和感を感じたらすぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。
- ゴールデン・レトリーバー
- ラブラドール・レトリーバー
- セント・バーナード
- バーニーズ・マウンテン・ドッグ
など
前十字靱帯損傷
犬の前十字靱帯は人間と同様、腿の骨(大腿骨)と脛の骨(脛骨)をつなぐ膝関節の中にある丈夫な靱帯のことで、これが断裂してしまうことで歩行に支障をきたします。
正確な原因は分かっていませんが、遺伝的な要因が大きいとされており、ロットワイラーも好発犬種の一種です。
脚を引きずる、ケンケンするように歩くなどの症状が断続的もしくは継続的に見られた場合には、放置すると変形性の関節症を発症してしまうこともあります。
手術が必要になる場合もあるため、早めに受診しましょう。
- ゴールデン・レトリーバー
- ラブラドール・レトリーバー
- ニューファンドランド
- トイプードル
- 柴犬
- ヨークシャーテリア
など
胃捻転
胃捻転は、ガスが胃を拡張し、胃がねじれることで胃や全身への血液の供給を遮断し、急速に死に至る恐れのある病気です。お腹が膨らんでいる、ハアハアと苦しそうな呼吸をしている、何度もえずくといった症状が見られます。
大型犬に多い病気といわれており、治療が遅れると死に至る可能性が大きくなります。
胃捻転を疑う症状が見られたら、通常の受診時間外であっても、救急病院などでの早急な受診・治療をしてあげてください。
白内障
ロットワイラーには白内障の症状もよく見られます。目の中の水晶体が白く濁り、網膜まで光が通らなくなることで目が見えにくくなる病気で、症状が進行すると失明する恐れもあります。
完全に治すのは難しい病気ですが、点眼薬で病気の進行を遅らせる方法をとります。
治療が遅れてしまわないよう、ものにぶつかったりボールを追えなくなったりしていないかなど、普段から目のチェックをしてあげましょう。
ロットワイラーを飼う時のポイント
ロットワイラーってかわいい!一緒に暮らしてみたい!と思っても、なかなかペットショップでは見かけないし、周りでもあまり飼っている方はいないのではないでしょうか?
ロットワイラーを飼う時に気を付けるべきポイントを紹介します。
しつけ
ロットワイラーは筋肉質な見た目の通り力が強く、従順で忠誠心を持った性格をしており、護衛犬としても心強いワンちゃんです。
一方で、その力強さや防衛本能ゆえに思わぬ事故やケガに繋がる可能性もあります。「待て」や「おいで」などの基本的な行動のしつけだけでなく、子犬の頃から他の人や犬と触れ合う機会を作り、社会性を身に付けることが大切です。
自宅に来客を招く、他の人や犬のいる公園に連れて行く、ドッグスクールに連れて行くなども犬の社会化にとって有効ですよ。
運動量

ロットワイラーは多くの運動量を必要とする犬種です。
毎日、朝夕30分以上の散歩を2回、合計で1~2時間程度が理想といわれています。
運動不足はストレスの原因となるため、定期的にドッグランなど思いっきり自由に走り回れる環境に連れて行ってあげるのが良いでしょう。
ただし、子犬の時期にあまり激しい運動をすると負担がかかり、骨格形成に悪影響を及ぼす恐れがあります。
また、ロットワイラーは暑さが苦手なため、なるべく涼しい時間帯に散歩をしてあげるようにしましょう。
お手入れ
ロットワイラーは、硬く短いオーバーコート(上毛)と柔らかいアンダーコート(下毛)という、異なる2種類の被毛を持った「ダブルコート」の犬種です。
特に換毛期にはこまめなブラッシングをしてあげてください。
ラバーブラシでブラッシングをした後、濡らしたタオルで拭いてあげます。
シャンプーは月1~2回程度が目安です。
飼育環境
前述したように、ダブルコートの被毛は保温力が高く、寒さには強いものの、暑さが苦手です。
冬の寒さが厳しいドイツを原産とするロットワイラーも、高温多湿な日本の夏は得意ではありません。
空調管理のできる室内での飼育が好ましいです。
室内でもなるべく広く自由に動けるスペースを確保し、運動ができる広めの庭があればより理想的です。
警戒心や縄張り意識が強いため、専用のクレートや大きめのベッドを用意して、安心して落ち着ける場所を作ってあげましょう。
まとめ
ロットワイラーは警戒心や力が強く、初心者の飼い主にとっては少しハードルの高いワンちゃんかもしれません。
ですが、その性格や特徴をよく理解し、しっかりとしたしつけができればきっと、頼もしく心強いパートナーとなってくれるはずです。
この記事が、こわもての相棒と楽しく過ごす助けになれば幸いです。








