こちらを見上げるサモエドの子犬
写真提供:Instagramユーザー@samokichi_samoyedさん(サモ吉くん)

SNSで見かけた真っ白なふわふわの犬。

公園で見かけた白いもふもふ。

ニコッと微笑んでいるような表情に、思わず画面をスクロールする手を止めたり、目で追ってしまったりした経験ありませんか?

その犬こそ、サモエド

動くぬいぐるみのような姿は、見た人を一瞬でとりこにしてしまいます。

しかし、そんなサモエドも「かわいい」だけではなく、飼う際にはもちろん注意点もあります。

今回は、サモエドの特徴や性格、注意点をじっくり解説。

なぜ人がサモエドに惹かれてしまうのかを紐解いていきます。

よく間違えられるグレートピレニーズとの違いもまとめていますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

見た目だけじゃないサモエドの魅力を、一緒にのぞいてみましょう。

この記事を書いた人

サモエドの子犬を見てはいけない!?

突然ですが、「サモエド」と検索画面に入力すると、出てくるこの言葉を聞いたことがありますか?

サモエドと検索する画面

「なんかちょっと怖い話……?」

「サモエドの子犬を見るとどうなってしまうの?」

と少し不安な気持ちになってしまう言葉ですよね。

「サモエドの子犬を見てはいけない」といわれる理由は、なんと「かわいすぎる」から!

あまりのかわいさに、「見てしまうと後先考えずに連れて帰りたくなってしまう」といわれています。

犬をお迎えする予定ではなかった人の心まで動かしてしまうほどの危険なかわいさがあるので、サモエドを守るためにも「見てはいけない」といわれているのです。

抱っこされているふわふわのサモエド
写真提供:Instagramユーザー@samoyed_yuki0412さん(雪見だいふくちゃん)

いくらかわいくても、家族としてお迎えする以上、覚悟と責任を持たなければいけません。

かわいいサモエドが悲しい思いをしないためにも、しっかりと特徴や注意点について理解してからお迎えする必要があります。

次の章からはそんな魅力たっぷりのサモエドの特徴や性格、注意点など、詳しく見ていきましょう!

サモエドの特徴

サモエドは「真っ白でふわふわの塊!」といっても過言ではないほど、ぬいぐるみのようなその見た目に特徴があります。

さらに、愛らしい表情の秘密についても解説していきますよ!

体格

サモエドは大型犬に分類される犬種です。

【サモエドの体高と体重】[1]

性別体高体重
57cm〜16kg~30kg
53cm〜

〈体高とは〉

地面から首の後ろ部分までを垂直に測った時の長さ[2]のこと。

犬の体高の図解

体重16kg~30kgは、人でいうと4歳〜9歳ぐらいの平均体重[3]です。

大型犬の中ではやや小さめな方ですが、やはり15kg以上になってくるとズシっとした重みが感じられますよね。

微笑む女性
本間ユミノ

現在、筆者の5歳の息子がちょうど16kg。

辛うじてまだ抱っこすることはできますが、走って飛びつかれると受け止めきれずに吹っ飛んでしまいます……。

しかし、このずっしりとした重みが「あ〜幸せ〜」と愛を感じられるんですよね!

[1]一般社団法人ジャパンケネルクラブ「サモエド

[2]環境省「解説 体長・体高とは

[3]政府統計の総合窓口「統計で見る日本

被毛

毛布に包まれた舌を出しているサモエド
写真提供:Instagramユーザー@samoyed_yuki0412さん(雪見だいふくちゃん)

もっふりふわふわとした被毛は、太くてしっかりとしたオーバーコートの下に短く柔らかなアンダーコートが生えている「ダブルコート」です。

毛色は純白か乳白色、もしくは白にごく薄い茶の差し毛が入った色。

首や尻尾には「飾り毛」と呼ばれる長めの羽毛のような毛が生えています。

このボリューミーな被毛が、ぬいぐるみっぽさにつながるんですね!

表情

アーモンド型の目に、黒目がちなウルウルとした瞳。

長めのマズルに沿ったU字型の口と、きゅっと上がった口角。

その表情はまるでニコっと微笑んでいるように見え、「サモエドスマイル」と呼ばれています。

ワン!ポイント マズルとは

犬の目元から鼻先、口周りの出っ張っている部分のこと。

ゆかに伏せしてこちらを見上げるサモエド
写真提供:Instagramユーザー@samokichi_samoyedさん(サモ吉くん)
ヘッドホンを肩にかけてマイク前のサモエド
写真提供:Instagramユーザー@samoyed_yuki0412さん(雪見だいふくちゃん)

ぬいぐるみのような体とかわいらしい「サモエドスマイル」が、一目見た人のハートをわしづかみにしてしまうのです!

サモエドの歴史

夕日の見える時間に雪の森の中にいる3頭のサモエド

サモエドは、ロシアの北部にあるシベリアという地域が原産です。

「ロシア」「シベリア」というワードから「寒そう!」と連想した方もいらっしゃるのではないでしょうか。

まさに、ロシアやシベリア地域は寒冷地

夏は短く冷涼で、寒さの厳しい冬が長く続きます。

1年のうち、大体10月〜翌年の4月頃までは毎月平均気温が氷点下!

1月、2月の平均気温は−15℃〜-35℃ともいわれています。

このような極寒の地から、ふわふわとした二層構造のダブルコートが体を守ってくれているんですね。

「サモエド」という名前は、シベリアに住んでいた「サモエド族」が由来だといわれています。

狩猟犬やソリを引く犬として活躍していたサモエド。

飼い主と共に生活をしていたため、寝る際の暖房代わりになることもあったそうです!

動画提供:Instagramユーザー@samokichi_samoyedさん(サモ吉くん)
微笑む女性
本間ユミノ

雪が降ると楽しそうに駆け回る姿からも、そのルーツがうかがえますね。
帰宅後のタオルドライとドライヤーは大格闘だったそうです……!!

サモエドってどんな性格?

サモエド族と暮らしていたという歴史からも分かるように、社交的で人懐こく、他人や他の犬に対しても友好的です。

人を信頼していて、温厚なため家族の一員にも迎え入れやすいかもしれません。

動画提供:Instagramユーザー@samoyed_yuki0412さん(雪見だいふくちゃん)

一方、頑固なところや少し甘えん坊で寂しがり屋な一面がある子もいるので、適切なしつけを行う必要があります。

【徹底比較!】サモエドとグレートピレニーズの違い

サモエドとグレートピレニーズが並んでいるイラスト

白くてふわふわの大型犬といえば、サモエド以外に忘れてはいけないのが……

ぼんじょび

僕っす!僕っす〜〜〜!!

BIG DOG LUCKの看板犬、「ぼんじょび」の犬種であるグレートピレニーズです! 

ロシアのシベリア地域が原産のサモエド。

フランスのピレネー山脈が原産のグレートピレニーズ。

どちらも極寒の地で過ごしていたという共通点があります。

そのため、サモエドもグレートピレニーズも、体の熱が外に逃げないようなダブルコートですよね。

「共通点は分かったけど、違いは何があるの?」

「似ているからどこで見分ければいいか分からない!」

そんな声にお答えして、サモエドとグレートピレニーズの違いをご紹介します!

外見の違い

まずはすれ違った時の見分け方にも役立つ、外見の違いです。

【外見の比較:サモエドとグレートピレニーズ】

サモエドグレートピレニーズ
体格おすわりするサモエド【体高】雄:57cm~、雌:53cm〜
【体重】16kg~30kgサモエドの方が一回り小さい
おすわりするグレートピレニーズ【体高】雄:70cm~、雌:65cm〜
【体重】45kg~60kgグレートピレニーズの方が一回り大きい
被毛光っているように白いサモエドのイラスト純白か乳白色、もしくは白にごく薄い茶の差し毛が入った色
クリーム色がかった色の背中に模様のあるグレートピレニーズのイラスト白が基本だが、耳や体の一部にグレーや淡い黄色、オレンジなどの模様が入る場合もある
白くて三角の立ち耳のアップ小さな三角形で、立っている白い小さめの垂れ耳のアップ先端に丸みのある三角形で、垂れている

一番見分けやすいのは、やはりでしょうか。

「あの白いふわふわのワンちゃん、サモエドかな?グレートピレニーズかな?」

と悩んだら、耳が立っているか垂れているかをチェックしてみてくださいね!

内面の違い

パッと見ただけでは分からないかもしれませんが、実は性格にも違いがあるといわれています。

【内面の比較:サモエドとグレートピレニーズ】

サモエド
グレートピレニーズ
キャッチコピー笑顔で人の手の上に前足を置くサモエドのイラスト「大きな子ども」慈愛の表情で子どもを見つめ寄り添うグレートピレニーズのイラスト「冷静な見守り役」
一般的な性格・とても友好的で、人や他の犬が大好き
・寂しがり屋で甘えん坊
・比較的ベタベタするのが好き
という傾向が見られることが多い
・家族に対しては忠実で深い愛情を示す
・穏やかで優しい
・賢く落ち着きがあり、忍耐強い
という傾向が見られることが多い
番犬の向き不向き友好的すぎて、一般的には「番犬には向いていない」といわれている他人や他の犬などに対しては警戒心が強く、一般的には「番犬向き」といわれている

サモエドはとてもフレンドリーな子が多いので、番犬には向いていないといわれることが多いです。その代わり、特にお子さんのいるご家庭などでは良き遊び相手となりそうです。

サモエドを飼う時の注意点

たくさんの魅力に溢れているサモエド。

しかし、「飼いやすい犬」「誰にでもおすすめの犬」「ぜひ飼ってみて!」と簡単にはいえません。

実はお世話が大変な犬種でもあります。

ここではサモエドの注意点について解説していきます。ご自身のライフスタイルや住環境が、サモエドをお迎えする環境として適しているのかどうか、よく確認してからお迎えを検討するようにしましょう。

暑さ対策

寒さに強いサモエドですが、暑さは大の苦手。

日本の夏はご存知の通り高温多湿で、私たちでさえ外に出たくないですよね。

サモエドにとっても、日本の夏が危険な季節だということはお分かりいただけるかと思います。

必ず室内で飼育するようにして、散歩は比較的気温が低い早朝や夜中に行うようにしてください。

散歩中の水分補給も忘れずに!

動画提供:Instagramユーザー@samokichi_samoyedさん(サモ吉くん)

部屋の温度には常に気を配り、20℃〜22℃をキープしましょう。

最低でも1時間以上の運動

狩猟犬やソリを引く犬として活躍していたという歴史からも分かるように、運動が大好きな犬種です。

運動不足になるとストレスがたまってしまうので、毎日の散歩が欠かせません。

1日2回、合わせて最低でも1時間以上の散歩をする必要があります。
また、毎日の散歩以外にもドッグランで思いっきり体を動かすなど、運動欲求を満たしてあげることも必要となります。

動画提供:Instagramユーザー@samokichi_samoyedさん(サモ吉くん)

ストレスがたまるといたずらをしてしまう可能性もあるので、散歩や遊びでリフレッシュさせてあげましょう!

ただし、子犬やシニア犬の場合は、体力に合わせて調整してくださいね。

十分なしつけ

人差し指を立てた人とそれを見つめてお座りの姿勢で待つサモエド

人懐こく友好的なサモエドですが、興奮状態になった時など、万が一の場面で人に怪我をさせてしまう可能性もあります。

体も大きく、力も強いため、子犬の頃からの継続的なしつけが重要です。

人をとても信頼している犬種なので、理不尽に怒るようなしつけは絶対にしないようにしましょう。

良い行動をしたらたくさん褒めて、悪いことをした時だけ厳しく端的に伝えるようにしてください。

毎日のブラッシング

大量の毛を横に置き、女性に大人しくブラッシングされるサモエド

毛量が多いうえ、抜け毛も多い犬種なので毎日のブラッシングが欠かせません

白い被毛は汚れが目立ちやすいので、散歩から帰宅した際には埃や汚れを取り除くなど、こまめなお手入れも必要となります。

かかりやすい病気

頼もしい様子の動物のお医者さんの置物

純粋犬種の犬籍登録や血統書の発行を行っている一般社団法人ジャパンケネルクラブは、遺伝性疾患の発生リスクが高いと考えられている犬種を公表しています。[4]

その中で、「股関節形成不全」という病気を発生しやすい犬種としてサモエドの名前も。

「股関節形成不全」とは、大型犬に多く見られる股関節の病気で、遺伝的な要因が7割といわれています。

大型犬は成長期の短期間で体が大きく育つため、骨と筋肉の発達バランスが崩れて股関節が変形してしまうことがあるのです。

発症すると関節の痛みがあるため、歩くのを嫌がったり、横座りをしたり、腰を横に振るような歩き方をしたりするなどの症状が現れます。

また、大型犬に多い「胃捻転(いねんてん)」という病気にも注意しなければいけません。

「胃捻転」とは、食後すぐの激しい運動や一気食いなどによって胃が膨らんでしまい、膨らんだ胃がねじれてしまう病気です。

散歩やドッグランに行くなど運動する予定がある際には、食事との間隔を十分に取るようにしましょう。

また、早食い防止の食器を使用するなどの工夫も発症予防に効果的です。

短時間で病状が進行し、命を落とす危険性もある病気のため、

  • お腹が膨れる
  • 何度も吐こうとする
  • ぐったりしている

などの症状が見られた場合には、すぐ病院に連れて行ってください。

[4]一般社団法人ジャパンケネルクラブ「発生リスクが高いと考えられている犬種リスト

まとめ

サモエドは、その愛らしい見た目と人懐こい性格で、みんなをとりこにする存在です。

その姿はまさに、“大きな子ども”のよう!

ただし、暑さ対策や毎日の運動、ブラッシングなど日々のお世話には時間と手間がかかります。

力の強い大型犬なので、しつけをしっかりと行う必要がありますし、注意しなければいけない病気などもあります。

「かわいい!」だけでお迎えするのではなく、飼い主さんもサモエドも幸せに暮らせる環境づくりが大切です。

その準備と覚悟ができたら、サモエドはきっと、あなたの毎日を笑顔で満たしてくれる素敵なパートナーになってくれるでしょう。

ふわふわとした白い体をギュッとした時、「この子と出会えてよかった」と心から思うはず。

サモエドは、そんな大変ささえ愛おしくなるほどの魅力を持った犬なのです!

 この記事の監修者

鮎川 多絵 (愛玩動物飼養管理士2級・ライター)

東京都出身。1986年10月生まれ。趣味は映画鑑賞・1人旅・散歩・動物スケッチ。
家族は保護犬1匹保護猫2匹(+空から見守る黒うさぎのピンキー)。

犬と私
子供の時からイヌ科動物が大好きでした。戸川幸夫氏の「牙王」で狼犬に憧れ、シートン動物記で「オオカミ王ロボ」に胸を打たれました。特に大きな犬のゆったりとした雄姿には目を奪われます。保護犬と保護猫の飼育経験から、動物関連の社会問題、災害時のペット同伴避難について意識を向けています。

HP/SNS
instagram note 

資格
愛玩動物飼養管理士2級 防災コーディネーター 学芸員 登録日本語教員

 この記事の監修者

吉田萌 (NPO法人ドッグトレーナー2級)

国際動物専門学校 しつけ・トレーニング学科卒。
噛み・吠え癖の酷い元保護犬のビーグルを里親に迎えた事をきっかけに『褒めてしつける』を念頭に活動。 自身の経験を活かし、しつけイベントにて飼い主に寄り添ったトレーニング方法を指導。 ナチュラルペットフード・栄養学の知識にも精通。保有資格はNPO法人ドッグトレーナー2級の他に、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級など。

資格
NPO法人ドッグトレーナー2級、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級

この記事を書いた人

本間ユミノ

新潟県出身。2児の母。食べることと寝ること、読書が好き。動かないことも動くことも好き。モットーは「夜を乗りこなす」
第49期 宣伝会議 編集・ライター講座修了。
小学生の頃に読んだ、漫画『動物のお医者さん』に出てくるチョビ(主人公が飼っているシベリアン・ハスキー)の可愛さに虜になる。以来、好きな犬種はシベリアン・ハスキー。

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