リビングの床で眠り込んでいるパグ

愛犬がいびきをかいて寝ているのを見ると愛らしく思いますよね。

一方で「苦しくないかな?」「何か病気かもしれない」と心配になることもあるのではないでしょうか。

この記事では、犬がいびきをかく理由や、気を付けたほうが良い「いびき」の目安を解説します

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犬がいびきをかくのはなぜ?

そもそも犬がいびきをかくのはなぜでしょうか。

実は人間と同じ理由で、喉や鼻の構造が関係しています

いびきをかくのは、睡眠中に喉の筋肉がゆるみ、空気の通り道である喉の空間が狭くなった結果、喉が振動して音が鳴るためです。

気持ち良く寝ている時でもいびきをかくことはあります

姿勢が変わったり、起きた時にいびきが止まる様子であれば、自然な現象なので心配することはありません。

一方で、肥満や加齢、病気が原因になることも

また、喉に何かが引っかかってしまった際に音となって表れることもあるので、注意が必要です。

注意したほうが良い目安やいびきからわかる体の症状については、後ほど解説します。

いびきをかきやすい犬種があるって本当?

短頭種と呼ばれる鼻の短い犬種、フレンチ・ブルドッグ、ブルドッグ、パグ、ペキニーズ、チワワなどは、特にいびきをかきやすい犬です。

頭蓋骨が広く、鼻先が短いため、気道が狭くなりやすいのです。

空気が通りにくい構造であるため、喉が振動しやすく、いびきをかくことが多い特徴があります。

ワン!ポイント 短頭種の例
  • フレンチ・ブルドッグ
  • ブルドッグ
  • パグ
  • ペキニーズ
  • チワワ
寝ているパグのアップ
鼻がつぶれていて、鼻呼吸がしづらいよ

こんなときは気を付けよう 5つのチェックリスト

前に説明した通り、特に短頭種の犬はいびきをかきやすく、普段通りのいびきであれば心配する必要はないでしょう。

しかし、急にいびきが強くなったり、普段はかいていないのに突然いびきをかくようになった場合は、注意したほうがよさそうです。

「呼吸音が普段と違うな」と感じたら、早めに病院に相談しましょう

また、起きているときにも呼吸音がしたり、鼻水や出血の症状がある場合も早めに受診したほうが良いでしょう。

いびき以外にも、呼吸が苦しそう、食欲がないといった症状がある場合も注意しましょう。

こんなときは気を付けよう 早めに病院に相談しましょう

  1. いつもよりいびきが激しい
  2. 突然いびきをかくようになった
  3. 寝ているとき以外にも呼吸音がする
  4. 鼻水や出血の症状がある
  5. いびき以外にも調子が悪そうな様子である

また、いびきを引き起こす病気や体の状態を下記に5つ紹介します。

いびきは体の状態を表すサインとも言えます。

知識として知っておくだけでも、愛犬の健康につながりますね。

ぜひ参考にしてみてください。

肥満

肥満により喉の周りの脂肪が気道を圧迫すると、空気の流れが悪くなります

そうなるといびきをかきやすくなってしまいます。

また、肥満の犬は少しの運動でも体温や心拍が上がるようになるため、呼吸が早くなり気道に負担がかかりやすくなってしまうのです。

アレルギー、鼻炎

私たちも花粉症などのアレルギーが原因でいびきをかくことがありますね。

犬も花粉やダニなどのアレルギーから鼻づまりや鼻水、くしゃみなどの症状が出ることがあります。

喉や鼻の粘膜が腫れることによって空気の流れが悪くなると、いびきを引き起こしてしまいます。

腫瘍

鼻腔や口腔内に腫瘍ができてしまい、気道が圧迫されることでいびきが起こることもあります。

その他先天性の病気

先天的に鼻や喉に構造上の異常があると、いびきの原因になることがあります。

例えば、外鼻孔狭窄(がいびこうきょうさく)と言って、生まれつき鼻の穴の空気の通り道が狭くなっていて、鼻から十分な空気を吸うことができない病気があります。

早い場合は生後2~3カ月で症状が見られることがあります。

加齢

年齢を重ねると筋肉は衰えます。

気管の筋肉が衰えると、気管を支えきれず気道が狭くなり、いびきをかきやすくなります

シニア犬がいびきをかくのは加齢によるもので自然なことですが、定期的に健康状態をチェックすると良いでしょう。

飼い主にできる3つの予防と対策

これまで見てきたように、犬のいびきの多くは自然な現象であることが多いですが、病気が隠されている場合もあります

また、飼い主さんの心がけによって、いびきが改善されることも。

3つの予防と対策を紹介します。

体勢を変える

犬のいびきが落ち着かない場合、まずは体勢を調整してみると良いでしょう。

うつ伏せにしてあげると、呼吸がしやすくなります

クッションなどで調整するのも良さそうですね。

空調の改善

リラックスして眠れる環境を整えることで、いびきを軽減できることがあります。

部屋の温度や湿度、空気の汚れの状態によって呼吸がしづらくなってしまいます。

エアコンや空気清浄機、加湿器を活用することで、快適な環境をつくってあげましょう。

また、部屋を清潔に保てると良いですね。

適切な体重管理

いびきの原因の一つとして、「肥満」を紹介しました。

適度な運動やバランスの良い食事を心がけることで、体重の管理につながります

肥満は愛犬の健康を損なうため、おやつを制限するなどダイエットを頑張りたいところです。

ソファの上で眠っている茶色い大型犬

まとめ

犬のいびきはかわいらしいですが、健康状態がサインとなって現れることも。

いつもと違う様子が見られるときは、早めに病院に相談すると良さそうです。

日頃からどんな呼吸をしているのか、気を配ってみましょう。

 この記事の監修者

鮎川 多絵 (愛玩動物飼養管理士2級・ライター)

東京都出身。1986年10月生まれ。趣味は映画鑑賞・1人旅・散歩・動物スケッチ。
家族は保護犬1匹保護猫2匹(+空から見守る黒うさぎのピンキー)。

犬と私
子供の時からイヌ科動物が大好きでした。戸川幸夫氏の「牙王」で狼犬に憧れ、シートン動物記で「オオカミ王ロボ」に胸を打たれました。特に大きな犬のゆったりとした雄姿には目を奪われます。保護犬と保護猫の飼育経験から、動物関連の社会問題、災害時のペット同伴避難について意識を向けています。

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資格
愛玩動物飼養管理士2級 防災コーディネーター 学芸員 登録日本語教員

この記事を書いた人

吉田桃子

異国メシとティータイムをこよなく愛す、飲めないビール好き。ガンバ大阪のサポーター。採用や労務などに従事。「組織と従業員をつなぐ、架け橋になる」がモットー。
生まれて初めて対峙した犬は、Kさんの相棒であるシベリアン・ハスキー。恐る恐る近づいた記憶はあるけど、怖かった記憶はない。きっと優しい子だったんだろう。

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