
「果物は人間にとって、ヘルシーなイメージがあるけれど、犬にはあげていいの?」
「ウチの子は甘いものが大好き!果物もあげてみたいけど、何をあげていいのか全然わからない!」
「アレルギーがあるウチの子には、果物はハードルが高いかも?」
そんな飼い主さんのあなた。
まずは安心してください!
愛するわんちゃんに、果物をあげても大丈夫です。
あげすぎに注意すれば、果物は、水分補給にも、栄養満点のおやつにも、トッピングにも大活躍します。
この記事では、犬が大好きな果物リスト、適切なあげ方や注意点も、一挙にご紹介します。
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犬が大好きな果物のリスト
ではさっそく、犬が大好きで安全な果物のリストをご紹介します。
適切なあげ方、ワンポイント注意点も、一緒に確かめてくださいね。
食感がクセになる!りんご

りんごは、83%が水分の果物です。
水分を取るのが苦手な子やシニア犬にもおすすめです。
年中手軽に買うことができるため、飼い主さんにとっても、うれしい果物のひとつですね。
また、りんごには、食物繊維が多く含まれています。
りんごの食物繊維はアップルペクチンと呼ばれ、胃腸の働きを良くして、下痢や便秘の症状も改善してくれます。
強い抗酸化作用のあるポリフェノールも豊富[1]です。
皮の部分には、アップルペクチンやポリフェノールが含まれていますので、皮も一緒にあげると良いでしょう。
適切なあげ方
食べやすいサイズにカットしてからあげましょう。
大きな塊を、丸ごと誤飲してしまうと、腸閉塞になってしまう可能性があるので注意してくださいね。
パピーやシニア犬には、さらに消化を良くするために、すりおろしたり、ミキサーでジュースにするのもオススメです。
毎年どんどん暑くなっている夏には、角切りに小さくカットして水と一緒に冷凍すれば、栄養満点のおやつにもなります。
りんごの種や茎、芯には、犬に有害な成分が含まれていますので、必ず取り除いてから、あげてくださいね。
無農薬栽培ではないりんごの場合、よく洗ってからあげるほうが安全です。
[1]花王健康科学研究会「リンゴポリフェノールの有用性」
水分補給にもってこい!スイカ

スイカは、89%が水分の果物です。
りんごと同じく、水分を取るのが苦手な子やシニア犬にもおすすめです。
水分量が多く身体を冷やす効果があるので、熱中症を防ぐのにも役立ちます。
また、強い抗酸化作用を持つリコピンも多く含まれ、アンチエイジングも期待できます。
皮に近い白い部分に多く含まれるシトルリンには疲労回復や、肥満予防の効果[2]もあるといわれています。
適切なあげ方
種や皮は消化に悪く、胃腸の負担になることがあるので、取り除いてあげましょう。
食べやすい大きさにカットしておやつとしてあげたり、いつものごはんにトッピングするのもおすすめです。
スイカはカリウムを多く含むため、腎臓に不安がある子には注意が必要です。
食べ過ぎると、蓄積したカリウムが結石の原因になったり、心臓にダメージを与える可能性があるからです。
心配な場合は、獣医師さんに相談してからあげましょう。
胃腸の弱い子には、冷えたスイカが胃腸に負担を与える可能性があります。
あまり冷やしすぎず、一気に飲み込まないようにゆっくりと食べさせてあげましょう。
[2]ペット栄養学会誌「高脂肪飼料給餌ラットに対するスイカエキスの肥満抑制効果」
一年中安定してあげやすい!バナナ

犬にも、飼い主さんにもうれしい果物が、バナナです。
一年中スーパーなどで手に入りやすいため、いつでもあげやすいというメリットがあります。
バナナは、カリウムや食物繊維を含んでいて栄養満点な果物です。
スイカと同様に、カリウムが豊富に含まれていますので、腎臓に不安がある子には、注意してあげてください。
ブドウ糖や果糖、ショ糖などの糖分も多く含むので、甘いものが好きな子なら、大好物のひとつになるかもしれません。
適切なあげ方
バナナの皮は固く繊維が多いので、誤飲してしまうと胃腸で詰まってしまうことがあります。
必ず、むいてからあげましょう。
置きっぱなしにした皮をうっかり食べてしまうこともあるので、注意が必要です。
5mm程度の薄さにカットし、食べやすくしてからあげてくださいね。
バナナは100gで93kcal。
カロリーが高いため、あげすぎると肥満の原因になります。
どんなにせがまれても、愛犬の健康のためにグッとガマンしてくださいね。
缶詰はNG!生のパイナップル

新鮮な生のパイナップルは、とっても甘くておいしいおやつになります。
ビタミンCやB1、食物繊維などが多く含まれ、栄養価が高いヘルシーな果物です。
ただし缶詰はNG!
シロップ漬けになっていることが多いので、犬には栄養過多になりがちです。
肥満の原因になりますので、あげるときは、生のパイナップルを選んでくださいね。
適切なあげ方
とげのある皮や鋭い葉っぱ、硬い芯は、のみ込むと危ないので、実だけをあげましょう。
小さくカットしてからあげるのをお 忘れなく!
パイナップルを初めて食べてから、数日以内に嘔吐や下痢、食欲不振などのアレルギー症状が出ないか様子を見てください。
症状が出た場合は、身体に合っていない可能性があります。
パイナップルに含まれる酵素「プロメライン」と、小麦の交差反応性が指摘されているので、小麦アレルギーの子や、血栓予防薬を飲んでいる子にはあげないでくださいね。
交差反応については、5章に詳しく記載しています。
アレルギーがある子の参考にしてください。
甘くて食べやすい!いちご

ビタミンCが豊富ないちご。
ビタミンCには抗酸化作用があり、体内の異物を解毒したり、免疫機能を向上させたり、ガンの予防効果も期待されています。
犬は身体の中で、ビタミンCをつくることができますので、たくさんあげる必要はありません。
人間用のいちごジャムや加糖のヨーグルトには糖分が多く含まれるので、あげないでくださいね。
適切なあげ方
いちごは食物繊維も多く含みます。
消化しやすくするために、小さくカットしてからあげてください。
ヘタを取ることもお忘れなく。
特に、消化機能が発達していないパピーや、加齢で消化機能が衰えているシニア犬には、ペースト状にするなど食べやすくしてあげると喜んでくれますよ。
甘酸っぱくて食べやすいいちごですが、犬にとって有害な物質、キシリトール[3]が含まれています。
犬の体重1kgあたり、100mg以上のキシリトールを取ると、低血糖や肝機能低下などの中毒症状を起こすことがあります。
いちご100gあたりに含まれるキシリトールは、350mgです。
[3]ペット栄養学会「禁忌食 犬のキシリトール中毒」
犬が食べても良い季節の果物5選
5月〜7月:マスクメロン

マスクメロンは、βカロチンを含み、犬の視力改善に役立つといわれています。
あげる時は、小さくカットして食べやすくしてください。
消化機能が発達していないパピーや、加齢で消化機能が衰えているシニア犬には、ジュース状にしてあげると、よろこんでくれますよ。
6月〜7月:さくらんぼ

さくらんぼには、ビタミンCや、抗酸化作用のあるビタミンE、アントシアニンなど、身体に良い成分が含まれています。
ただし、さくらんぼの実は、大量に食べると下痢を起こす可能性があります。
有害物質が含まれている軸や種は取り、実の部分だけを少しずつあげましょう。
6月〜9月:桃

桃はビタミンCが豊富な果物です。
ビタミンCには、活性酸素から身体を守ってくれる抗酸化作用があるので、老化を予防してくれるといわれています。
また、ドッグランなどでの激しい運動後の、筋肉の損傷を防ぐ効果もあります。
ただし、糖類が多く含まれる缶詰は避け、新鮮な生の桃をあげてください。
種は有毒なので、実の部分だけを1口サイズにカットしてあげましょう。
8月〜10月:梨

梨の成分のほとんどは水分なので、犬にあげても有害な成分は含まれていません。
豊富に含まれているカリウムには、利尿作用もあり体内の余計な塩分を排出し、血圧を下げる働きがあるといわれています。
あげる場合は、芯と種を取り除き、実の部分だけにしてくださいね。
9月〜10月:栗

外側の硬い殻や渋皮は、喉を詰まらせたり、消化不良の原因になったりする可能性があるので、必ず取り除いてからあげましょう。
また、生のままだと硬いので、加熱して柔らかくしてからあげてください。
自然な甘みと食感で食欲を刺激するので、食が細くなってきた子にもオススメです。
ドライフルーツは、あげてもいいの?

「缶詰などのシロップ漬けや、フルーツヨーグルトなどはあげちゃいけない!って、分かったけれど、コンビニやスーパーで手軽に買えるドライフルーツは、犬にあげていいの?」
はい。その疑問に、お答えします。
ドライフルーツには、注意が必要です。
人間にとっては効率よく栄養が取れて便利ですが、犬には栄養が過多になってしまう場合があります。
生の果物と同じ量でも、ドライフルーツは糖分やカロリーなどを取り過ぎになりがちです。
人間用ではなく、犬用に加工されたタイプを選びましょう。
1日にあげていい量って、どれぐらい?

ご紹介した果物は、犬が食べても良いものばかりですが、あげすぎには注意が必要です。
食べても良いフルーツの量は、1日あたり10g〜20gが目安です。
(例えば、いちごなら1〜2粒程度)
とても少なく感じるかもしれませんが、あげすぎは逆効果です。
フルーツには多くの糖分が含まれているため、取りすぎると、虫歯や肥満になる可能性があるからです。
せがまれても、これだけはあげちゃダメ!犬にNGの果物

犬に、絶対にあげてはいけない果物は、ぶどうです。
犬にあげるのがNGな食材として、ネギ類やチョコレートが有名ですが、ぶどうも同様です。
マスカットや、干しぶどう(レーズン)もあげてはいけません。
万が一食べてしまうと、数時間後に嘔吐、下痢、震え、呼吸速拍を起こします。
最悪の場合、急性腎不全で死に至るケース[4]も報告されていますので、1粒たりとも食べさせないでくださいね。
[4]日本小動物学会誌「ブドウ接種後に急性腎不全を発症して死亡した犬の1例」
アレルギーのある子は気をつけて!食べない方がいい果物の一覧表

アレルギーがある子に、気をつけてあげたいのが「交差反応」[5]です。
「交差反応」とは、見た目がまったく違うものにも関わらず、成分レベルでアレルギー物資が非常に似ていることで、身体が同じアレルギー物質だと認識してしまい、アレルギー反応が出てしまうことです。
アレルギーのある子の場合、ごく少量からあげるのが基本ですが、心配なときは、かかりつけの動物病院に相談してからあげるといいでしょう。
以下は「交差反応」が起こりやすい主な果物の一覧表です。ぜひ、参考にしてください。
| アレルギー物質(抗原) | 食べない方がいい果物 |
|---|---|
| カバノキ | りんご・キウイフルーツ |
| ハシバミ | りんご |
| オナモミ | バナナ・スイカ・メロン |
| ニワトコ | バナナ・スイカ・メロン |
| ヨモギ | りんご |
| ニンジン | りんご・スイカ・キウイフルーツ |
[5]公益社団法人 埼玉獣医師会「えっ! リンゴでもアレルギーになるの?」~アレルギーの不思議~
まとめ

おいしい上に、犬の健康によく、水分補給にもなる果物。
おやつやトッピングに加えることで、あなたのわんちゃんもきっと喜んでくれますよ。
犬にあげてもいい果物リスト
いちご・スイカ・バナナ・パイナップル・いちご・マスクメロン・さくらんぼ・桃・梨・栗
犬に食べさせてはいけない果物
・ぶどう(マスカット・干しぶどう・レーズン)は、絶対NG!
・人間用の缶詰(シロップ漬け)やドライフルーツは、糖分過多になるため、あげない方がいい。
犬用に加工されたものを選んで。
・初めてあげるなら、まずは少量から。
アレルギーのある子は気をつけて。
心配な場合は、必ずかかりつけの動物病院に相談してからあげましょう。
参考:文部科学省「食品成分データベース」







