

「買ったばかりなのに…(泣)」
大型犬と暮らしていると、おもちゃが一瞬で壊されてしまうのはよくあることです。
引っ張る、追いかける、くわえて振り回す……
これらの行動は、元々持っている狩猟本能を、愛犬がおもちゃを使って疑似的に満たしているもの。
ただ、飼い主さんに理解してもらいたいのは、「おもちゃは遊んだりかんだりしていいもの」と愛犬が理解しているからこそ、思いきり遊ぶのです。
もしその理解がなければ、飼い主さんの大切な持ち物や家具をかんで壊してしまうかもしれません。
そんな愛犬に必要なのが、「壊れにくくて安心して遊べる、最強のおもちゃ」。
今回は、耐久性・安全性に優れた大型犬用おもちゃを厳選してご紹介します。
購入前にチェックするべきポイントから、おもちゃの寿命を延ばすコツまで、しっかり解説します。
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愛犬の安全と満足を満たす、大型犬おもちゃの選び方3選
犬のかむ力は大変強く、小型犬でも人間の4~5倍。大型犬は、10倍もの力があるといわれています。
壊れやすいおもちゃではすぐに破損し、破片を飲み込んでしまう危険も。
だからこそ、「ただ頑丈なだけではない」視点でのおもちゃ選びが重要です。
ここでは、大型犬用おもちゃを選ぶときに外せない3つの基準をご紹介します。
かむ力に耐えられる「耐久性」
大型犬は顎の力が非常に強いため、以下のように耐久性が高いものを選びましょう。
素材 | 良い点 | 注意点・その他 |
---|---|---|
ハードナイロン、ナイラボーン系 | とにかく硬いが、かむことで細かく削れて安全 | 長時間執拗にかませると、歯が欠けるリスクもある |
超強化天然ゴム | 弾力性があり、歯や顎にやさしくて丈夫。天然素材なので比較的安全 | 強化ゴムは製造コストが高いので割高 |
TPU(プラスチックの一種) | 弾力があり柔らかいプラスチック。しなやかで衝撃に強く、耐久性も高い | 紫外線や唾液などで劣化し、ベタついたり、変色したりしやすい。長期間の使用には向かない場合も |
高強度ロープ | 引っ張り用としても最強クラスの耐久性 | 繊維誤飲のリスクがあるので、破れてきたらすぐに処分 |
誤飲を防ぐ「サイズと形状」
小さすぎるおもちゃは、丸飲みのリスクが高く危険です。
口にすっぽり入らない適度な大きさと、飲み込みづらい形状のものを選ぶことが重要です。
安心して与えられる「素材の安全性」
壊れにくさも大事ですが、それ以上に大切なのが安全性。
**BPAフリーなど、安心してかませられる品質かどうか確認しましょう。
プラスチック製品に含まれる化学物質、ビスフェノールA(BPA)を含まない、あるいは使用されていない製品のことです。

【最新版】最強おもちゃ5選 素材&特徴付きで徹底解説
商品名・素材 | 特徴 | 写真 |
---|---|---|
タフィーズシリーズ (布製)【TUFFY社】 | 軍用レベルの縫製を施した布製おもちゃ。 多層構造+強化ステッチで、普通のぬいぐるみとは段違い。耐久度1(ぬいぐるみタイプ)~耐久度10(トラ・ライオンでも遊べる程度)までで表示されています。 | |
ブラックコングXL (超硬質ゴム)【kong社】 | タフなワンコも納得の耐久性。中におやつを入れて遊ばせれば、長時間夢中に!退屈からくる問題行動の軽減にも◎水色・ピンクのパピー用から、紫→赤→黒と強度が上がります。(サイズはS・M・L・XL) | |
ゴーナッツ“MAXX“TUG ラージ【Goughnuts社】 | 素材は天然ゴム100%で、化学物質は一切使用していないので口に入れても安心。交換時期が分かるように二層のカラーを使用。(芯材の赤色のゴムが出てきたら交換時期)。かんだ際に呼吸を妨げないような設計を施すなど、デザイン面でもこだわっている。 | |
ベネボーンジャイアント 〈ベーコンフレーバー〉 (ナイロン)【Benebone社】 | フレーバーはベーコン・チキン・ピーナツバター・メープルウッドから選べて、かむ楽しさ満点。着色料や人工香料を使わず、本物の素材とナイロンのみで作られています。形状・大きさも4種類ずつあり、耐久性も申し分なし。 | |
フロッシーチュー 特大ツインタグハンドル付 (コットンポリエステル)【Mammoth社】 | 大型犬に適した耐久性の高いロープおもちゃ。ロープの繊維が犬の歯を自然にフロスし、歯垢や歯石の蓄積を抑え、口腔内の健康維持に役立ちます。使用中にロープがほつれたり、破損したりした場合は、誤飲のリスクを避けるため、早めの交換が必要。 |

おもちゃの「強度神話」にご用心
よく「トラでも壊せない」と表現されるおもちゃもありますが、実際にはどんな素材でも絶対に壊れないとは言い切れません。
🐶「壊れない=安全」ではない
どれほど丈夫に見えるおもちゃでも、かみ方や使用頻度によっては破損することがあります。
問題はその「壊れ方」。
割れた破片が鋭利になると、口の中を傷つけたり、誤って飲み込んでしまったりといったリスクも生じます。
つまり、使い方やチェックの習慣がとても大切なんです。
🐶 おもちゃを長持ち&安全に使うための3つのポイント
- 毎回の使用後に点検を
→ 少しのほつれやヒビが、大きな事故につながることも。
遊んだあとは、チェックする習慣をつけておくと安心です。
- 遊ぶ時間はコントロール
→ かみすぎを防げば、歯やおもちゃの寿命にも◎。
適度な時間に切り上げましょう。
- いくつかをローテーションで使う
→ おもちゃの負担が分散されるだけでなく、愛犬も飽きずに楽しめます。
壊し屋ワンコの疑問に答えます!(FAQ)
Q1 壊れた部分を飲み込んだらどうする?
A:すぐに動物病院へ。小さな破片でも、自己判断で様子を見るのはとても危険です。
尖った素材や異物が内臓を傷つけたり、腸閉塞を起こしたりする可能性も。
少しでも「飲み込んだかも?」と思ったら、迷わず病院に連絡しましょう。
Q2 遊びすぎで歯が削れない?
A:特に硬いナイロンやゴム製のおもちゃを長時間与え続けると、歯が削れてしまうことがあります。
歯に優しい素材のおもちゃ(例:柔らかめのゴムや布製)と交互に使うことで、犬の歯を守りながら楽しませることができます。
Q3 パピー期の大型犬には何を選べばいい?
A:成長段階に合ったおもちゃを選ぶことが大切です。
パピー期はまだ歯が弱く顎の力も強くないため、硬すぎるおもちゃではなく、かみ心地が優しい素材を選びましょう。
例えば、柔らかいゴムやナイロン、布製のおもちゃが適しています。
また、知育玩具を選ぶのもおすすめ。
遊びながら学ぶことで、精神的な満足感も得られます。
小さいうちに、かむ力のコントロールを習慣づけることが、将来的な問題行動の予防にもつながります。

まとめ 「破壊王」にも安心な、最強おもちゃを
最強おもちゃでも、100%壊れないとは限りません。だからこそ、「壊れにくさ」と「安全性」、そして、使い方に少し気を配ることが大切です。
- 遊んだ後は毎回チェック
- いくつかのおもちゃをローテーションで使う
- 愛犬の成長やかむ力に合った素材を選ぶ
これらのポイントを押さえることで、おもちゃの寿命を延ばしつつ、誤飲やケガのリスクも減らせます。
あなたの家の「かわいいトラちゃん」でも満足できるタフなおもちゃを選び、安心・安全な遊び時間を楽しんでくださいね。
この記事の監修者

吉田萌 (NPO法人ドッグトレーナー2級)
国際動物専門学校 しつけ・トレーニング学科卒。
噛み・吠え癖の酷い元保護犬のビーグルを里親に迎えた事をきっかけに『褒めてしつける』を念頭に活動。 自身の経験を活かし、しつけイベントにて飼い主に寄り添ったトレーニング方法を指導。 ナチュラルペットフード・栄養学の知識にも精通。保有資格はNPO法人ドッグトレーナー2級の他に、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級など。
資格
NPO法人ドッグトレーナー2級、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級