
犬に好かれる人はどんな人なのでしょうか?
ご近所で何度も会っている犬なのに、「なぜか私には怒った顔で何度も吠えてくるんだよね。嫌われているのかな…」と、ちょっと悲しい思いをした人もいるのではないでしょうか?
もちろん犬にも性格があります。
飼い主さん以外には警戒する子、自分より大きな人間や犬が怖い子、さまざまです。
でも、できたらいろんな犬に好かれる人になりたい!そんな気持ちになりますよね。
この記事では、皆さんも疑問に思ったことがあるかもしれない「犬って、一体どんな人が好きなの?」にお答えし、犬に嫌われてしまうポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!
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犬はどんな人が好き?

犬の行動を見ていると、どうやら「好みの人」と「苦手な人」を分けているようです。
好みの人にはペロペロとなめて「キュンキュン」と甘えた声を出してみたり、苦手な人には寄りつかなかったり唸り声をあげたり…。
実は、賢い動物である犬は人間をよく観察しています。
これからご紹介するポイントを押さえたら、きっとあなたも犬の好みの人になれるかもしれません!
落ち着きがあり穏やかな人
犬は人間の不安や緊張など、心の動きを察知しています。
これは近年の研究結果でも出ており、2019年6月6日付学術誌『サイエンティフィック・リポーツ』に研究結果を発表した論文著者リナ・ロス氏 (スウェーデン、リンショーピング大学動物学者)が証明しています[1]。
犬が人の心を察知する能力は、1万年以上にわたって人間と生活を共にする中で磨き上げられてきたそうです。
一方で、人が恐怖を感じると、犬も同じ気持ちになってしまうというマイナス面もあるのです。
ここでは詳細を省きますが、リナ・ロス氏は犬の毛の成分から飼い主さんとの関係性が分かる研究結果を出しています。
犬に接するとき、あなたが不安や緊張を感じ、怖いという気持ちを態度に出せば、犬も敏感に感じ取り、犬の不安な気持ちの引き金となってしまうのです。
悠々とし、リラックスした落ち着いた態度をとることで、犬も同時にリラックスできるのですね。
安心できる相手と見つめ合い、触れ合うことで「幸せホルモン」といわれるオキシトシンが分泌されることも研究[2]で分かっています。
オキシトシンはストレス緩和や恐怖心の減少に効果があるとされていますので、私たちが落ち着いた態度や心で犬に接することで、お互いに幸せを感じられるのです。
[1]日本経済新聞「飼い主のストレスは愛犬に伝染 最新研究で判明」
[2]ユニ・チャーム株式会社により、ユニ・チャーム株式会社による高齢者施設入居者37名とセラピー犬35頭を対象に行った研究内容は2019年4月25日付記事「産学連携で、人と犬の触れ合いによる効果を研究 人と犬の双方の幸せホルモン増加を実証」
自然な香りがする人
犬にとって自然な香りとはどんなものでしょうか?
人間が好む香水や化粧品、マニキュアやたばこ、アルコール、そしてお酢などは、多くの人が日常的につけ、食すものですが、犬にとっては人工的で苦手なもののようです。
化粧品類やお酢などは、自然界にはない強い刺激臭です。
また、アルコールはそもそも飲むことは厳禁ですが、匂いだけでも酔ってしまうことがあるそうです。
人間と同様に、犬もたばこの受動喫煙の危険性がありますので、気を付けましょう。
犬に好まれる香りは、飼い主さんの臭いです。
なんだか「本当に!?」と戸惑ってしまうかもしれませんが、飼い主さんの汗が染みついた衣類や寝具などは、実は犬にとって安心できる、大好きな匂いなのです。
飼い主さんの匂いがすることで、リラックスし、そばにいるような気持ちになるのかもしれません。
そう思うと、なんて愛おしいのだろうと思いませんか?
ずっとずっと大好きな飼い主さんといられる幸せを感じているのでしょうね。
距離感が分かっている人
犬との距離感が分かっている人は好かれます。
しかし、距離感って何でしょうか?
犬も人と同じで、誰かと一緒にいることも好きですが、1匹になるプライベートな時間も大事なのです。
お互いに生活を共にして慣れている間柄であっても、常にくっつくのではなく適度に1人と1匹になる時間をつくりましょう。
もちろん犬が構ってほしいのに、無視ばかりしたりすることで信頼関係が崩れてしまいますので、長時間無視をし続けるのも良くありません 。
●お散歩 ●お手入れ ●遊ぶ ●触れ合い話しかける
上記の日常に必要な時間を大事にして、そっとしておいてあげる時間もきちんと作りましょう。
良い意味で「1匹にしてあげる時間」も信頼があるからこそ必要なのです。
また、外で出会う初対面の犬については、いきなり触ったり、あまり人に興味をもっていない状態なのに無理やり触ると、犬は不安を覚え、緊張してしまいます。
動物は適度な距離を保つことで「自分の命を守る」ことを自然としています。
これは特に野生動物にいえることですが、犬にも備わった能力です。
初対面で触ってよいかわからない状態の時は、とにかく無理やり触ることは避け、犬の様子を見て興味を示しているかどうか観察してみましょう。
また、こちらを見ながら舌を出している犬を見ると「興味を示しているのかな?」と思ってしまい、いきなり手を出すことで、吠えたり噛もうとする犬もいます。
これは、犬が驚いたり警戒をしていますので、飼い主さんに一言「触っても大丈夫ですか?」などと聞いてみることも大事です。

この距離感というのは、犬にとっても飼い主さんにとっても大事なことです。
距離感がうまくとれていない場合、双方に問題が出てしまいます。
犬の「分離不安症」を知っていますか?
日頃から飼い主さんが構いすぎることで、飼い主さんの不在時に強い不安感を抱き、「物を破壊する」「吠え続ける」「何かを噛む」「おしっこを漏らしてしまう」などさまざまな問題行動が出てきます。
(あまりにも酷い分離不安症の場合には、犬の脳や神経に障害があることもあり病院にかかる必要があります。)
過去の辛いトラウマや、普段から飼い主さんに強く依存してしまうことで生じる症状ですので、「適度な距離感」が大事であることは覚えておきましょう。
また、飼い主さんも愛犬がかわいすぎて離れられず、ご自身の人間関係に問題は生じていませんか?
友人との約束、大事なお仕事など、愛犬から離れたくないから全て断っていませんか?
ご自身の人間関係を作るイベントも大事ですよ。
飼い主さんがリフレッシュして、生き生きとしている様子は、犬にも伝わります。
意外と見落としがちな「距離感」を意識して、人も犬も気持ちよく過ごしましょう!
ごはんやおやつをくれる人
犬は楽しかった出来事、良いことをよく覚えています。
一日でごはんを食べる時間は、楽しみにしていることの1つでもあります。
やはり、ごはんやおやつをくれる人を好む傾向にあります。
特に食欲旺盛な犬にとってはとても良い人に思えるでしょう。
ただし、おやつをあげたら好かれるかも!と思って、あげすぎるのは禁物です。
食べさせ過ぎて、犬の健康を害してしまったら、それは非常に悲しいことですので、ごはんもおやつもやはり「適度」にあげましょう。
犬に嫌われちゃう人

犬が大好きなのに、なぜか逃げていってしまうということはありませんか?
犬には苦手、嫌いな人の特徴とその共通点があるようなのです。
こんなことをしたら嫌われちゃうよ!というポイントを4点お伝えします。
大きな声や動きをする人
犬は突然の大きな音や予想外の動きに対して強い恐怖を感じます。
敏感な聴覚と視覚を持っているので、ついつい楽しくて大きな声を出したり、叫んだり、その他にも大きな音が出るものを使ったりしていませんか?
また、突然腕を振り上げるなどの動作も犬にはとってもビックリすることなのです。
ストレスや不安を引き起こしてしまいますので、このような音、動作には注意をしましょう。
犬が安心できる環境作りが大事ですね。
強い香りがする人
先の「犬はどんな人が好き—ポイント2:自然な香りがする人」と反対に、人が使うと良い香水の香りや芳香剤などの化学物質を含むものは、犬には非常に刺激が強いものです。
犬の嗅覚は犬種にもよりますが、人の数千倍から1億倍優れていると言われています。
香水などの香りは人にはとても素敵な香りでも、犬には不快感を与える香りになってしまうのです。
犬に接する時には、なるべく香りの強いものを使わない配慮も必要でしょう。
距離感が分かっていない人
こちらも「犬はどんな人が好きーポイント3:距離感が分かっている人」で説明した通りです。
初対面の犬に急に近づきすぎると犬を不安にさせたり、警戒させることがあります。
自分からではなく、犬が自然に近寄ってくるのを待つことも大切なのです。
また、もし触る場合には、自分の手の甲を差し出して、犬に匂いを嗅がせるのも良い手段です。
自分の匂いを嗅がせるのは犬同士でもあることで、「私はこういう者です!」という挨拶になります。
ぜひやってみてくださいね。
犬を見下したり、怒ってばかり、高圧的な態度をとる人
見下す、怒る、高圧的。これらは私たち人間同士でも嫌な気分になるものです。
犬も当然に同じで、いつも飼い主さんが犬を見下す態度をとったり、ずっと怒っていたり、犬に恐怖心を与えるような高圧的な態度をとっていれば、非常に息苦しく、不安とストレスの生活になってしまいます。
犬と接するときは、愛情を持ち、優しく、穏やかな気持ちでいましょう。
犬を飼っている人は経験したことがあるでしょう。
犬がジッと飼い主さんを見つめたり、アイコンタクトをしてくる時、どんな態度で返事をしていますか?
実は犬のこういったアイコンタクトには2種類あります。
- 親愛の気持ち
- 警戒心
あなたと愛犬のアイコンタクトはどちらでしょうか?
信頼している相手、大好きな相手への犬からのアイコンタクトは①親愛の気持ちです。
愛情を確かめるコミュニケーションの1つでもあります。
もし見つめられたら、優しく微笑み返してあげたり、「いい子だね」「かわいいね」など穏やかな口調で話しかけてみてください。
また②警戒心からのアイコンタクトは、信頼関係が築けていない、初対面でされることが多いのです。
動物は、そもそもジッと見つめる行為自体が、威嚇している状態を示しています。
また、知らない相手なら、その相手が自分にどんな行動をしてくるか、嫌なことをしてこないかなど監視しているのです。
まだよく知らない犬であれば、ジッと真正面から目は見ないようにし、手をそっと差し出したり、自分の匂いを嗅がせてあげるなど、徐々に慣れさせてあげるようにしましょう!
こんな仕草をしたらきっとあなたのことが好き!犬の愛情表現6選

どんな人が犬に好かれるのか、嫌われるのかをみてきました。
あなたのことが大好きだよという犬の行動がいくつかあります。
そんな姿を見ることができたら、きっとあなたは犬に好かれています。
犬の愛情表現を6つご紹介します!
これぞ定番!お腹をみせる
よく「ヘソ天」などと言われますが、犬がおヘソを天井に向かってゴロリと仰向けになるポーズです。
被毛が少なく急所であるお腹を見せる行動は、信頼と安心をしている人や場所でしかしません。
犬がお腹を見せたらあなたに甘えている証拠。
優しくゆっくりなでてあげましょう。
あなたの顔をなめてくる
あなたの顔をベロベロとなめてくる犬はいませんか?
顔中ペロペロ、口の周りもペロペロとしてくる行動は、親愛の気持ちを表す行動の1つです。
子犬が母犬にごはんをねだるときの行動の名残、祖先のオオカミが目上に親愛の気持ちをみせる行動の名残ともいわれています。
信頼されていてうれしいことではありますが、昨今話題にもなっているズーノーシス(人獣共通感染症)を発症する恐れもありますので、舐められそうになったらそれとなく顔を避けてみたり、しつけの一貫としてオスワリやマテなどのコマンドで抑止してください。
耳がヒコーキ
犬の耳も感情を表す道具の1つです。
まるで飛行機の翼のようにやや後ろ寄りにペタっと下げている「ヒコーキ耳」をみたことはありませんか?
犬がリラックスをしている時に見せる仕草で、穏やかな顔でヒコーキ耳をしていたら優しくなでてあげてください。
甘えたいかわいい仕草ですよね。
ただし、同じヒコーキ耳でも同時にしっぽが下がって丸まっていた場合は少し状況が異なるようです。
この時は、不安や緊張を表していますので、犬がどんな状態なのかよく観察してみてあげましょう。

体をぴったりあなたにつけてくる
犬がスリスリと体をこすりつけてきたり、あなたにぴったり体をくっつけてくることはありませんか?
これも愛情表現の1つといわれます。
甘えている行動でもあり、また自分の好きな匂いを体につけるためにスリスリとすることがあるそうです。
そう思うとなんだかかわいいですね。
おもちゃを持ってくる
犬がお気に入りのおもちゃを持ってきたら、それは大事なおもちゃを共有したいという気持ちなのです。
あなたのことを大切な友達と思っているのかもしれません。
おもちゃをうれしそうに持ってきたら、なでてあげたり気持ちに答えてあげてください。
あれ、忠犬ハチ公?お出迎えをしてくれる
大好きな人が帰ってきたら待ちぼうけをしていた犬も安心して、うれしくなります。
シッポをブンブン振ったり、飛び跳ねたり、犬の「おかえり~」がわかったら、たくさんなでて声をかけてあげてください。
人が大好きな大型犬種
どんな犬も、育て方、愛情の伝え方で人が大好きになります。
Big Dog Luckの読者の皆さんはとりわけ「大型犬で人が好きな犬種って何?」と気になることでしょう。
最後に、人が大好きな大型犬種をご紹介しましょう。
バーニーズマウンテンドッグ

| 原産国 | 体高(平均) | 体重(平均) | 性格 |
|---|---|---|---|
| スイス | 58-70㎝ | 36-54㎏ | とても優しい性格で、 愛情深く甘えん坊です。 |
ゴールデン・レトリーバー

| 原産国 | 体高(平均) | 体重(平均) | 性格 |
|---|---|---|---|
| イギリス | 51-61㎝ | 25-34㎏ | 甘えん坊で、人とのコミュニケーションを楽しみます。 子供っぽい一面も持ち遊ぶのが好き。 |
セントバーナード

| 原産国 | 体高(平均) | 体重(平均) | 性格 |
|---|---|---|---|
| スイス | 65-90㎝ | 64-120㎏ | 巨体でありながら、優しく甘えん坊な性格。 温和で小さな子供を大事にしてくれます。 広いスペースと定期的な運動が必要なことは念頭に。 |
グレート・ピレニーズ

| 原産国 | 体高(平均) | 体重(平均) | 性格 |
|---|---|---|---|
| フランス | 65-81㎝ | 50-60㎏ | おおらかで素直、穏やかな性格です。 愛情表現も豊かで、大きな体に真っ白でふわふわな毛が一層魅力を引き立てます。 |

Big Dog Luckでお馴染みのぼんじょび君もグレート・ピレニーズですね!

そうっすよ!みんな注目っす!
まとめ

「犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ」[3]という言葉があります。
解釈は色々ありますが、「犬は3日養えば、3年間もその恩を忘れない」という意味です。
犬は人から愛情を受け、優しさを感じるとずっとそのことを覚えています。
私たちが思っている以上に、犬たちの記憶は鮮明で、彼らの心に深く残ります。
犬に愛されたい、犬に好かれたいと思ったら、まずはあなたが愛情を注いであげましょう。
それは思いっきりなでて、「かわいい、かわいい」と言ってあげるのもいいでしょう。
目は合わせられないけれど、静かに近寄っていくだけの愛情表現もあるでしょう。
時間をかけて、犬と信頼関係を築く心構えができていたら、きっといつか犬の方からあなたの気持ちに応えてくれるかもしれません。
[3]imidas「会話で使えることわざ辞典」
この記事の監修者

吉田萌 (NPO法人ドッグトレーナー2級)
国際動物専門学校 しつけ・トレーニング学科卒。
噛み・吠え癖の酷い元保護犬のビーグルを里親に迎えた事をきっかけに『褒めてしつける』を念頭に活動。 自身の経験を活かし、しつけイベントにて飼い主に寄り添ったトレーニング方法を指導。 ナチュラルペットフード・栄養学の知識にも精通。保有資格はNPO法人ドッグトレーナー2級の他に、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級など。
資格
NPO法人ドッグトレーナー2級、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級







