
なんだか最近、愛犬がご飯を食べなくなってきた……。
うちの犬は高齢だし、もしかして老衰が進んでいる……?と不安になるかもしれませんが、老犬がご飯を食べなくなる背景にはさまざまな理由が存在します。
老犬がご飯を食べない原因と対処法、「寿命が近いサイン」との見分け方、してはいけないことについて、徹底的に解説していきます。
この記事を書いた人
かわにしあみ
北海道出身、岐阜県在住。美術館に勤めたのち、現在はオンライン書店の開業をめざしている。ごはんと旅行とライブが大好き。 長らく猫派だったのが、夫の実家にいたラブラドールレトリバーにメロメロになり、大型犬好きに。
「老犬」って何歳から?:小型犬から大型犬まで
「老犬」といっても、寿命の異なる小型犬と大型犬では、定義は異なります。
小型~中型犬は約7歳、大型犬は約5歳で高齢期に入るといわれています。
一時的に食べない場合:食べさせ方を工夫しよう
老犬がご飯を食べない場合、大きく分けて2つの状況が考えられます。
①一時的に食べない場合
②食べない状態が長く続く場合
どの状況に当てはまるか、まずは見極めることが大切です。
原因が分かったら、タイプ別に適切な対処をしましょう。
ご飯を一時的に食べない場合の原因と、食べさせ方の工夫について紹介します。
原因
老犬が一時的にご飯を食べなくなった場合、以下の原因が考えられます。
・味や食感の好みが変わった
・フードの匂いが湿気や劣化により変化している
・歯周病や口内炎などの口内トラブルている犬、子犬などは例外なので注意しましょう。
対処法
食の好みが変わった・フードの匂いが変化しているなど、食事が原因で食べない時は、食べさせ方を工夫することで改善が見込めます。
・ドライフードからウェットフード、スープ、ふやかしフードに変更してみる
・いつものフードにおやつや好物を混ぜる
・ふりかけなどのトッピングをする
・フードを温めて匂いを強くする
犬は歳をとると味覚の変化・嗅覚の低下が起こります。また、硬すぎるフードは咀嚼しづらく、老犬には負担になります。
風味を増す・香りを強くする・食べやすく柔らかいフードを与えることが、老犬の食欲不振の改善につながります。
歯周病や口内炎といった口内トラブルが原因でご飯を食べなくなることもあります。口内トラブルが起きたら、動物病院を受診してください。
食べない状態が続く場合:病気の可能性も
食事を見直しても食べない状態が続く時は、病気の可能性もあります。
食べない状態が長く続く場合の原因と、対処法について解説します。
原因

ご飯を食べない状態が慢性的に続く場合、体調の悪化や病気が考えられます。
・腎臓や肝臓の慢性疾患
・消化器系の不調(胃炎・腸炎・便秘)
・内臓疾患やがんなど重度の病気
老犬によくみられる慢性腎臓病など、老犬ならではの病気によって食欲不振が起こっている可能性があります。
がんの症状にも、食欲の低下が挙げられます。
いつもと様子が違うと感じたら、すぐに動物病院を受診してください。
食事のサポート方法
病気などで弱ってしまい、ご飯を食べるのが難しくなった老犬には食事のサポートが有効です。
・スプーンで口元に運ぶ
・流動食や介護食(犬用ミルク・ペーストなど)を与える
ただし強制的に食べさせるのは逆効果!無理強いせず、飼い犬に合ったペースで少しずつ与えてくださいね。
「寿命が近いサイン」との見分け方
老犬がご飯を食べないのは単なる体調不良のせいなのか、それとも寿命が近いせいなのか、不安でたまらない……。
そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。
老犬が最期を迎える前に、このような変化が起きます。
・水も飲まず寝たきりになる
・呼吸が浅く体温が下がる
・意識がもうろうとする
万が一このような様子がみられたら、すぐに動物病院に相談してください。
ご飯を食べない時にしてはいけないこと4選
老犬がご飯を食べない時、飼い主がしてはいけないNG行動を4つ紹介します。

無理やり食べさせる
ご飯を食べないと心配になってしまいますが、無理強いは禁物。
無理やり食べさせると、誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があります。
また「ご飯を食べさせられる」こと自体が苦痛になり、ストレスを感じてしまうことも。
食べないからといって叱ったりするのも避けましょう。
人間用の食事を与える
ドッグフードは、犬に必要な栄養をバランスよく含んでいます。
一方、人間用の食事は、犬にとっては塩分が多すぎることがあります。
老犬は塩分を調整する能力が低下しているため、腎臓や心臓に負担がかかってしまいます。
人間用の食事を与えるのはやめ、塩分量が適切な犬用のフードを与えるようにしましょう。
長期的に放置する
食べさせるのを諦め、長期的に放置すると、脱水や低血糖を引き起こす危険性があります。
ご飯を食べない状態が長く続いたら、すぐ動物病院を受診しましょう。
獣医にかからず自己判断する
獣医にかからず自己判断してしまうと、重大な病気などのサインを見逃してしまう危険性があります。
「うちの子はまだ大丈夫でしょ!」と独断で決めつけず、動物病院に相談してください。
まとめ:食べない理由を見極め、適切に対処しよう
老犬がご飯を食べない背景には、好みの変化や病気まで、状況ごとにさまざまな可能性が考えられます。
原因をしっかりと見極め、それに合わせた対処法をとることが大切です。判断に迷う場合は、すみやかに動物病院に相談してください。
寿命が近いかも……と焦る前に、少しでも長く一緒にいられるよう、落ち着いて適切なサポートをしてあげましょう。
この記事が、愛犬と安心して過ごせるお手伝いになれば幸いです。
この記事の監修者

鮎川 多絵 (愛玩動物飼養管理士2級・ライター)
東京都出身。1986年10月生まれ。趣味は映画鑑賞・1人旅・散歩・動物スケッチ。
家族は保護犬1匹保護猫2匹(+空から見守る黒うさぎのピンキー)。
犬と私
子供の時からイヌ科動物が大好きでした。戸川幸夫氏の「牙王」で狼犬に憧れ、シートン動物記で「オオカミ王ロボ」に胸を打たれました。特に大きな犬のゆったりとした雄姿には目を奪われます。保護犬と保護猫の飼育経験から、動物関連の社会問題、災害時のペット同伴避難について意識を向けています。



