ゴールデンドゥードル 3頭の写真

▲写真ご協力(Instagramユーザー)
左下:りりぃちゃん(提供:キッシーさん@goldendoodle__lily)|中央上:Rinちゃん・Le’aちゃん(提供:きょんさん@kyon5963_goldendoodle)|右下:ごまちゃん(提供:飼い主さん@goma724gdd_pote.bcn)

「ゴールデンドゥードル」という犬種をご存じでしょうか?

近年人気を集めているミックス犬(異なる純血種を意図的に交配させて生まれた犬)の一種であり、もふもふとしたぬいぐるみのような姿が特徴の大型犬です。

実は、株式会社ピクシーが公表した「ミックス犬人気ランキングTOP20」(2026年版)では、ゴールデンドゥードルが第10位にランクインしています[1]。

ミックス犬のなかでも注目を集めつつあるゴールデンドゥードルですが、いざお迎えするとなると……
「大型のミックス犬だからお世話は大変?」
「抜け毛が少ないって本当?」
など、実際の飼いやすさについて気になる点も多いですよね。

本記事では、ゴールデンドゥードルの特徴や魅力はもちろん、気になる抜け毛の実態や大変なところまで、3名の飼い主さんの本音を交えながら詳しくお伝えしていきます。

大きくてふわふわの愛らしいルックスを持ち、犬好きの間でじわじわと存在感を増しているゴールデンドゥードル。
まずは、彼らがどのような犬種なのか、基本情報やルーツから紐解いていきましょう。

[1] 株式会社ピクシー「ミックス犬人気ランキングTOP20(2026年版)|愛犬ブリーダー」

この記事を書いた人

沼田花香

北海道出身のライター。元病棟看護師。
舞台俳優やモデルなど、表現者としてエンタメシーンにも携わってきた。美味しいものが大好きな辛党。「自利利他」がモットー。

シェルティを愛しています。憧れの大型犬はシベリアン・ハスキー、サモエド、ジャイアントシュナウザー。犬以外では羊、猫、馬が好き。将来の夢は羊飼い。

ゴールデンドゥードルってどんな犬?

「スタンダード・プードル」×「ゴールデンレトリバー」のミックス犬

サングラスをかけているゴールデンドゥードルのごまちゃん

ごまちゃん(提供:飼い主さん@goma724gdd_pote.bcn)

ゴールデンドゥードルは、「スタンダード・プードル」と「ゴールデンレトリバー」を交配させて生まれたミックス犬です。
ミニチュア・プードルやトイ・プードルと交配させる場合もありますが、現時点ではスタンダード・プードルとの交配種が主要な傾向にあります。
家庭犬としてはもちろん、セラピー犬や補助犬としての適性にも注目されている犬種です。

ワン!ポイント セラピー犬・補助犬とは?

セラピードッグ(動物介在活動犬)とは、人々の心のケアやリハビリテーションの支援を目的に活動する犬のこと。補助犬とは、盲導犬・介助犬・聴導犬のことを指し、身体に障害のある方の日常生活を補助するための犬の総称です。

ゴールデンドゥードル(スタンダードサイズ)の基本情報

犬種名:ゴールデンドゥードル(Goldendoodle)
原産国:アメリカ・オーストラリア(※諸説あり)

原産国 アメリカ・オーストラリア

原産国:アメリカ・オーストラリア(※諸説あり)

分類:大型犬(※親犬がスタンダード・プードルの場合)
体高:約50〜60cm

体高の測り方

体高=地面からき甲部(肩甲骨の上端部)までの垂直距離

体重:約22〜40kg程度
毛色:ホワイト・クリーム・ゴールド・アプリコット・ブラック など

毛色の例

毛色の例:左からホワイト・クリーム・ゴールド・アプリコット・ブラック

被毛:ストレート(ゴールデン似)/ウェーブ(ミックスタイプ)/カール(プードル似)(※抜け毛は少ない傾向)
平均寿命:10〜15年
由来となった犬種:スタンダード・プードル(左)/ゴールデンレトリバー(右)(※ミニチュア・プードルやトイ・プードルと交配する場合も)

由来犬種 プードルとゴールデン

由来となった犬種:スタンダード・プードル(左)/ゴールデンレトリバー(右)

なお、ゴールデンドゥードルのなかで最も歴史が古いのは、上記のスタンダードサイズ(「スタンダード・プードル」×「ゴールデンレトリバー」)であり、大型犬に分類されます。

ワン!ポイント 大型犬とは?

犬のサイズを示す「小型犬・中型犬・大型犬」に、実は明確な定義はありません。大型犬の一般的な目安は、体高約60cm以上・体重約25〜40kgとされています。

ゴールデンドゥードルは、親犬双方の魅力を兼ね備えるように交配された犬種です。
親犬にはそれぞれ以下のような特徴があります。


スタンダード・プードル
・人懐っこい
・温厚で友好的
・抜け毛が少ない
・体臭が少ない
・運動能力が高い
・学習能力が高い

ゴールデンレトリバー
・穏やかで社交的
・子ども好き
・怒ることが少ない
・精神的にはやや幼く、うれしいとはしゃいだり興奮したりする
・運動能力が高い
・学習能力が高い

ただし近年では、よりお迎えしやすいサイズとして、「ミニチュア」「トイ」などのコンパクトなプードルと掛け合わせた種類も広がりつつあります。

現在は掛け合わせるプードルの大きさによって、ミニチュア・ミディアム・スタンダードの3種類に大別されることが多いようです。

本記事では、スタンダードサイズのゴールデンドゥードルを中心にご紹介していきます。
☆セラピー犬・補助犬について詳しく知りたい方はこちら!

アレルギーを持つ人のための盲導犬!ルーツと名前の由来

起源をたどると、プードルと他犬種との交配自体は19世紀後半から行われていましたが、現在のゴールデンドゥードルにつながる本格的な繁殖が始まったのは1960年代以降のようです。
ゴールデンドゥードルは、先駆けて誕生した「ラブラドゥードル」(プードル×ラブラドールレトリバーのミックス犬)同様、犬アレルギーを持つ盲導犬ユーザーのニーズに応えるために作出された犬種です。
ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーは盲導犬として優秀な一方で、抜け毛が多いことがネックでした。そこで、プードルとの交配種を作ることでその課題を解決しようという目的があったのです。
そうして、盲導犬向きの気質と、抜け毛が少なく低アレルゲンであるという特徴を兼ね備えたゴールデンドゥードルが生まれました。
1990年代にはアメリカやオーストラリアのブリーダーが広く繁殖を行うようになり、ゴールデンドゥードルという名前で知られるようになりました。

ゴールデンドゥードルのRinちゃん

Rinちゃん(提供:きょんさん@kyon5963_goldendoodle)

ところで、なぜゴールデン「プードル」ではなく、「ドゥードル」なのでしょうか?
この名前は、ラブラドールレトリバーの「Labrador」とプードルの「Poodle」を掛け合わせた造語「Labradoodle(ラブラドゥードル)」を真似したものです。
「ラブラドゥードル」は、オーストラリアの盲導犬協会に勤めていたウォーリー・コンロン氏によって、ハワイに住む盲目の女性(夫が犬アレルギー)のため、1980年代に作出された犬種です。当初は「ただの雑種」という扱いで、ほとんど興味を持たれなかったといいます。

ワン!ポイント 雑種とミックス犬の違いとは?

雑種は偶然の交配で生まれた犬のことを指します。一方、ミックス犬は性格や外見などを狙い、意図的に異なる純血種同士を交配させた犬のことです(別名:ハーフ犬・クロスブリード・デザイナードッグ)。

しかし、「ラブラドゥードル」というキャッチーな造語で新たな犬種として売り出したことを機に、突然問い合わせが殺到し、一躍人気の犬種となりました。
ゴールデンドゥードルは、この成功を踏襲して名付けられたのです。

ワン!ポイント 「ゴールデンドゥードル」名前の由来

「poodle(プードル)」の頭文字「p」を逆さまにして「d」に変え、英語で「いたずら書き」を意味する「doodle(ドゥードル)」とかけている——という説があります。

沼田花香

この説は出典が1つしか見つからず、後付けの語源かもしれません。それでも図らずも、彼らの陽気で愛嬌のある性格を表した、すてきな言葉遊びになっていますね。

ゴールデンドゥードルの特徴と「世代(F1・F1b・F2)」

ミックス犬には「世代(F1・F1b・F2など)」という指標があり、どのような掛け合わせで生まれたかが分かるようになっています。

ここからは、世代という概念や特徴について詳しく解説していきます。

ミックス犬の「世代」とは?

ミックス犬の「世代」とは、親犬の血統構成を示すものです。
例えば「F1」は純血種同士の第一世代の子どもを指します。「F」は「Filial generation(子孫世代)」の略、「b」は「backcross(バッククロス・戻し交配)」の略です。

ワン!ポイント 戻し交配(バッククロス)とは?

異なる純血種同士を交配して子孫を作り(最初の世代をF1世代と呼ぶ)、その後、どちらか片方の親(または親と同じ種)をF1と掛け合わせることをいいます。

主要な世代と特徴は以下の通りです[2]。

世代掛け合わせ特徴向いている人
F1(第一世代)プードル
×
ゴールデンレトリバー
親犬の特徴をバランスよく併せ持つ中間の形。両方の性質が混在し、抜け毛の少なさには個体差がある。・抜け毛や体臭がそれほど気にならない方
・アレルギーが軽度な方
※アレルギーの誘発を確実に防げるわけではないため注意
F1b(戻し交配)F1×プードル
※F1×ゴールデンレトリバーの戻し交配もF1bだが、抜け毛の少なさを固定する目的でF1×プードルが多い
プードルをもう一度交配することで、カールした被毛や抜け毛の少なさなどの性質がより強く出る。・抜け毛や体臭が気になる方
・アレルギーが中度以上の方
※アレルギーの誘発を確実に防げるわけではないため注意
F2(第二世代)F1×F1犬種のばらつきが大きくなり、プードルまたはゴールデンレトリバーに偏る傾向が強い。多様で個性的で、外見・能力・性質もさまざま。・性質よりも、個性豊かな一頭との出会いを大切にしたい方

[2] Goldendoodle Association of North America(GANA)「Goldendoodle Generations|GANA」をもとに執筆者作成。

世代によって、毛質や抜け毛、性格や能力などの傾向が異なります。お迎えを検討する際はどの世代にあたるのかに加え、親犬の健康状態や性質も確認しておくと安心です。

抜け毛は本当に少ない?飼い主さんたちに聞いてみた

ゴールデンドゥードルは抜け毛が少ないといいますが……本当のところはどうなのでしょうか。飼いやすさにも直結する抜け毛問題、実際に飼っている人の本音が気になりますよね。
そこで、ゴールデンドゥードルと暮らしている下記3名の飼い主さんに本音を聞いてみました!
〈インタビューに応じてくれた飼い主さん〉

ごまちゃんの飼い主さん

ごまちゃんの飼い主さん
ごまちゃん(2歳10ヵ月・メス)
Instagram:@goma724gdd_pote.bcn

きょんさん

きょんさん
Rinちゃん(10歳)・Le’aちゃん(6歳)
Instagram:@kyon5963_goldendoodle

キッシーさん

キッシーさん
りりぃちゃん(5ヵ月)
Instagram:@goldendoodle__lily

沼田花香

みなさんのワンちゃんはどの世代ですか?実際のところ、抜け毛は少ないのでしょうか?

ごまちゃんの飼い主さん

F1世代です!抜け毛はまったくないわけではありませんが、比較的少ない方だと感じています。

きょんさん

Rin(写真左)もLe’a(写真右)もF1世代です。お母さん犬がゴールデンレトリバー、お父さん犬はレッドのスタンダード・プードル。個体差はありますが、あまり抜け毛が気になるということはありません。先代犬のゴールデンレトリバーと比べると抜けないなぁと思っています(ワンコの毛は網目状に絡まりやすいので、先代犬のときはよく洗濯機に詰まり、修理に来てもらったことが何度もありました)。

キッシーさん

F1世代になります。まだパピーのふわふわ産毛なので、少し抜け毛があります。

……なんと3名ともF1世代のゴールデンドゥードルを飼われていました。同じ世代でも一頭ずつ違った印象を受けるのは、ミックス犬ならではの楽しみかもしれません。
インタビューの結果、飼い主さんの目線でも「抜け毛は少ない」と感じられていることが分かりました。
ただし、当然ながら抜け毛は0ではなく、特に子犬の時期には多少の抜け毛が目立つこともあるようです。アレルギーのあるご家庭でお迎えを希望する場合、かかりつけ医やブリーダーとも相談を重ね、慎重に検討することをおすすめします。

大きくて大変?大きさや体重の目安

ゴールデンドゥードルの大きさや体重は1-1でも触れていますが、改めて下記の通りです。

体高約50〜60cm
体重約22〜40kg

体の大きなゴールデンドゥードルならではの大変なところも、飼い主さんに聞いてみました。

沼田花香

ゴールデンドゥードルを飼ってみて、大変だなと感じるところを教えてください。

ごまちゃんの飼い主さん

大型犬なので、トリミング代・病院代・食費など、どうしても費用は高くなりやすいです。かわいいだけではなく、時間面・金銭面の負担もしっかり考えた上でお迎えすることが大切だと思います。

きょんさん

大型犬以外と暮らしたことがないので比べることはできないのですが、大きさによる制限をよく感じています。ペットのインフラが整っているところは少なく、小型犬は受け入れられても、大型犬となると……。近年は大型犬連れで宿泊できるお宿も増えてきましたが、迎えた当時はなかなか大変でした。それがきっかけで、我が家はキャンピングカーに乗るようになりました。

キッシーさん

やっぱり体重は小型犬と違って重たいし(5ヵ月で既に体重15kg!)大きいので、抱っこするのは大変です。

子犬と成犬の立ち姿を比較

子犬と成犬の立ち姿を比較してみました。写真左:りりぃちゃん(提供:キッシーさん@goldendoodle__lily)/写真右:Rinちゃん(提供:きょんさん@kyon5963_goldendoodle)

大迫力のごまちゃん

大迫力のごまちゃん(提供:飼い主さん@goma724gdd_pote.bcn)

子犬時代のごまちゃん

こんなに小さかった!子犬時代のごまちゃん。(提供:飼い主さん@goma724gdd_pote.bcn)

これほどのサイズ感ともなれば、金銭面・環境面・物理面などで大変なことも多々あるようですが……成長の幅が大きい分、愛犬の変化を楽しめるという期待感もひとしおですね。

「愛犬のためにキャンピングカーを導入した」というエピソードからは大変さがひしひしと感じられる一方で、大型犬との暮らしの幸福感や飼い主さんの愛情も溢れんばかりに伝わってきます。

性格は人懐っこくて賢い?

ゴールデンドゥードルの性格は、友好的・穏やか・愛情深い・優しいといった傾向があります。
飼い主と強い絆を築ける場合が多く、子どもや他のペットとも仲良くできる犬種です。
学習能力が高いためしつけは比較的容易で、飼い主を喜ばせようと熱心な姿勢も見られます。
一般的には活発な犬種とされ、運動やアウトドア活動を好みます。

感受性が豊かな側面があるため、しつけの際の接し方には気を付けてあげましょう。
飼い主さんたちにもお話を聞いてみたところ、上記の傾向とほぼ一致していました。
特に「人懐っこくて賢い」という性質は、間違いなくゴールデンドゥードルの特徴といえるでしょう。
3名の飼い主さんの実際の声は、主に下記のような内容でした。

  • 非常に賢く物覚えがいいため、しつけがしやすい
  • 両親から受け継いだ明るさ・おおらかさ・賢さを併せ持っている
  • フレンドリーで協調性がある
  • 人懐っこくて愛情深い
  • 少し嫉妬深いくらいの甘えん坊など

ゴールデンドゥードルは飼いやすい?飼い方のポイント

ここまでご紹介してきた通り、ゴールデンドゥードルは基本的にしつけやすく、家庭犬に向いている犬種です。
ただし、大型犬に必要な環境や運動量、お手入れの手間、健康管理などに関する知識を持ち、ご家庭で無理なく飼育することができそうか、事前の慎重な検討が必要になります。
ここでは飼育やケアの方法、注意点について解説します。

必要な運動・食事・環境

Le'aちゃん・Rinちゃん

Le’aちゃん・Rinちゃん(提供:きょんさん@kyon5963_goldendoodle)

ゴールデンドゥードルは成犬時には最大で40kgほどになることもあります。必要な運動量、食事量、環境については以下の通りです。

運動・お散歩:1日2回、各30分~1時間ほど・散歩に行けない日は室内遊びで運動時間を確保すること・ランニング・ハイキング・水泳などのアクティビティを一緒に楽しむのも◎
食事・フードの与え方:子犬は最大4回/日、成犬は2回/日が基本・ライフステージに合わせたフードを計量して与え、肥満に気を付けること・1日の摂取カロリーのうち、犬用のおやつは10%程度まで(食事の代わりにするのは厳禁)・食事の前後1~2時間は運動を控え、一度に大量のフードを摂取させないよう注意すること(後述の命に関わる「胃拡張捻転症候群(GDV)」予防)
環境・長時間一人きりにしないこと(後述の「分離不安症」予防)・暑さが苦手な犬種のため、エアコンなどで温度・湿度を管理すること・室内で遊ばせるゆとりのある飼育スペースを確保すること・滑りやすい床にはマットを敷くなどの対策をすること

お手入れ方法

トリミング後・シャンプー中の様子

トリミング後・シャンプー中の様子。写真左:ごまちゃん(提供:飼い主さん@goma724gdd_pote.bcn)/写真右:Rinちゃん(提供:きょんさん@kyon5963_goldendoodle)

ゴールデンドゥードルのケアの頻度やポイントは以下の通りです。

お手入れ頻度ポイント
ブラッシング毎日(少なくとも週に数回)・長毛で柔らかな毛質
・絡まり、毛玉になりやすい
・カールやウェーブの毛質は特に絡まりやすいため、丁寧なケアが必要
トリミング月に1回を目安に・毛玉や絡まりを放置すると皮膚トラブルの原因に。定期的なトリミングが必要
・伸びた毛が目を刺激すると「角膜潰瘍」の原因に。トラブル予防のため、視界を遮らないようカットすること
歯磨き毎日(少なくとも2日に1回)・歯周病に注意
爪切り2週間に1回を目安に・伸びた爪でけがをしないよう、定期的なチェックとカットが必要
シャンプー月に1回を目安に・汚れた際や、月1回程度の定期的なシャンプーが◎
・頻繁なシャンプーは肌トラブルの原因になることもあるため注意
耳のケア月に1回+シャンプー後や水泳後・垂れ耳のため、通気性が△
・耳の感染症を防ぐため、耳を清潔で乾燥した状態に保つこと
・見える範囲の汚れは柔らかい布などで拭き取ること

飼い主さんのコメントでも触れられていた通り、お手入れの手間や、トリミング代・病院代・食費などの費用負担は少なくありません。
お迎えを検討する際には、ぜひここでまとめた情報を参考に、ご家族間でも相談してみてくださいね。

しつけについて

子犬時代のごまちゃん

子犬時代のごまちゃん(提供:飼い主さん@goma724gdd_pote.bcn)

ゴールデンドゥードルは盲導犬向きの犬種として生まれた背景もあり、人と共に過ごすことを好み、従順で物覚えがいい傾向にあります。子犬の頃から社会化訓練を行うことで、より健やかで自信に満ちた犬に成長します。

ワン!ポイント 社会化訓練とは?

犬をさまざまな刺激(人・犬・音・物など)に触れさせることで社会に順応する力を養い、安心して過ごせるようにすること。犬は経験によって生涯社会化を続けますが、特に生後3〜14週間の「社会化期」に体験したことには順応しやすい傾向があります。

知能が高く訓練しやすい一方で、飼い主がリーダーシップを取れなければ問題行動を起こしてしまう可能性もあり、注意が必要です。

成長に伴って体が大きくなると、次第に制御が困難になります。
思わぬけがや事故を予防するため、子犬のころから飛びつき・リードの引っ張り・甘噛み防止の訓練に取り組みましょう。

飼い主の横に並んで歩調を合わせる「リーダーウォーク」を覚えさせると、お互いを信頼し、安全にお散歩を楽しめるようになります。リーダーウォークが身に付くと、ほかのしつけや芸を覚えるのも早くなる傾向があるため、早期から訓練することがおすすめです。
先述した通り感受性が豊かな気質のため、しつけにおいて過度に叱る・体罰を与えるなどの接し方は厳禁です。名前と恐怖をリンクさせてしまう恐れがあるため、名前で叱ることも避けましょう。人懐っこい性格や学習能力の高さを生かし、褒めて伸ばすという意識が大切です。
注意をする際は、「ダメ」や「ノー」など、短く分かりやすい単語で冷静に声掛けをします。
習慣を好む犬にとって、明確なルールがあることはストレス軽減や安心感にもつながります。
お互いに楽しみながらコツコツとできることを増やしていけたら素敵ですね。

寿命とかかりやすい病気

Le'aちゃん・Rinちゃん

Le’aちゃん・Rinちゃん(提供:きょんさん@kyon5963_goldendoodle)

平均寿命と気を付けたい病気

ゴールデンドゥードルの平均寿命は10〜15年程度といわれています。
気を付けたい病気は以下の通りです[3]。

股関節形成不全股関節の形態的な異常の状態を指す。大型犬に多く、ゴールデンレトリバーに好発。ゴールデンドゥードルの成長期にも起こり得る疾患。以下に示すような不自由な足取りが特徴だが、症状が見られない場合もある。発症の要因は70%が遺伝的要因、残りの30%は肥満をはじめとした環境要因である。【違和感チェック】・後肢を同時に着けて走るうさぎ跳び歩行・腰振り歩行・お姉さん座り(崩れた座位)・走るのを嫌がる・散歩の途中で座り込む・ジャンプをしなくなる
膝蓋骨脱臼(パテラ)後肢の膝関節にある膝蓋骨(膝のお皿)が外れてしまう疾患で、大型犬も注意が必要。原因はさまざまだが、先天的に脱臼している場合や、外傷で後天的に生じる場合もある。生後すぐや数ヵ月の時点から、脚の運びに違和感がないかよく観察すること。病院に行った際、「この子は膝蓋骨は大丈夫でしょうか」と尋ねてみると早期発見・早期治療につながる。【違和感チェック】・跛行(はこう/体を揺らして歩く異常歩行)・後ろ足を上げる、スキップする・キャンと鳴く(痛みを訴える)・後肢をかばう、引きずる
胃拡張捻転症候群(GDV)胃が膨張し(通常は食物とガスで膨張)、軸を中心にねじれてしまう(捻転)疾患。食事を一度に大量摂取したり、食後30分以内に激しい運動をしたりすると発症リスクが高まる。食事内容や給与回数に配慮し、消化器官への負担を避けること。解剖学的な異常などが原因で起こる場合も。スタンダード・プードルのように胸が深い大型犬に好発するため、ゴールデンドゥードルも要注意。拡張した胃に圧迫されて血液の循環が妨げられるため、不整脈・ショック・胃壁や脾臓の壊死などが起こる。緊急の医療処置が必要なため、疑わしい症状が見られた場合は様子を見ずに受診すること。【違和感チェック】・吐きたそうにするけど吐けない・腹部の膨張・過剰な流涎(よだれ)・呼吸困難・ぐったりとする
大動脈弁狭窄症(SAS)心臓の部屋の1つである左心室から大動脈への血液を送り出す出口(大動脈弁)が狭くなる疾患。先天性の疾患であり、ゴールデンレトリバーに好発する。ゴールデンドゥードルも要注意。どの年齢でも発症することがある。治療をせずに通常の生活を継続できるケースや、治療を受けても予後不良となるケースまで、重症度によって経過もさまざま。軽度では無症状の場合も。【違和感チェック】・元気がない、疲れやすい・散歩中や運動後にふらつく・咳が出る・呼吸困難・頻呼吸(呼吸が早い)・異常な肺音・心音(聴診で発見されることが多い)・突然の失神
分離不安症飼い主が犬の傍にいないことへの不安がきっかけとなり、犬が問題となる行動を起こしてしまうような状態の総称。犬は本来社会性が豊かで、群れを作って行動する習性があるのに対し、家族と離れることで強い不安や恐怖を感じてしまうことが原因。決して「わがまま」や「甘やかしの結果」ではないことに注意。【違和感チェック】・長時間吠え続ける、遠吠えする・部屋の中を行ったり来たり(落ち着きがない)・ドア・窓・ケージを壊そうとする・自分の足やしっぽを舐め続ける、噛む・荒い呼吸、流涎(よだれが多い)・ストレス症状が出る(下痢・嘔吐・食欲不振など)・留守中に限定した粗相(トイレの失敗)・帰宅時の異常な興奮や喜び方
緑内障眼圧上昇を伴う眼疾患。原因不明の場合や、白内障や網膜剥離などの他の疾患によって眼圧が上がり引き起こされる場合もある。長期的な投薬治療で改善できる。【違和感チェック】・眼球突出(目が大きくなっている)・水様性の分泌物(涙が増えた)・白目の充血、目の表面が白っぽい・物によくぶつかる、触ろうとすると嫌がる・瞳孔散大(明るい場所でも瞳孔が開いている)・寝ている時間が増えた
白内障目が濁り、視力低下につながる眼疾患。スタンダード・プードルは遺伝的に好発するため、ゴールデンドゥードルも要注意。加齢・遺伝・外傷・他の疾患によって起こり、手術で治療が可能。【違和感チェック】・片目または両目の水晶体が濁っている、不透明・視力が低下している
進行性網膜萎縮(PRA)眼の網膜が進行性に変性し、失明に至る遺伝性の眼疾患の総称。瞳孔が散大し、眼底がきらきらと輝いて「ビー玉のような瞳」に見える。【違和感チェック】・瞳の外観がきらきらとしてビー玉のよう・暗闇での外出を嫌がる・不器用さが増す・初期症状として夜盲症、白内障など
外耳炎外耳(耳介から鼓膜までの部分)の皮膚に炎症が起きる疾患。湿気・異物・細菌・真菌・寄生虫・アレルギーなどが原因となる。発症には、体質、垂れ耳・耳道に毛が多いなどの犬種的素因が大きく関係する。正しいお手入れとこまめな観察を行い、耳を清潔に保つことで予防が可能。【違和感チェック】・首を振ったり傾けたりする仕草・後肢で耳をかく仕草・耳の赤み・悪臭・耳垢の増加

[3] NPO法人 日本動物遺伝病ネットワーク「特定非営利活動法人日本動物遺伝病ネットワーク」をもとに執筆者作成。

ミックス犬の健康に関するうわさと偏見

人気のミックス犬(ラブラドゥードル・コッカプー・キャバプー)

人気のミックス犬たち(ラブラドゥードル・コッカプー・キャバプー など)

ミックス犬(計画的混血種)が、その親となる純血種よりも健康であるという「ハイブリッド・ビガー(雑種強勢)」の通説について検証した論文が、PLoS ONE(オープンアクセスの総合科学学術誌)で2024年に公開されました[4]。
これまで、ミックス犬の健康については、雑種強勢(異なる犬種を掛け合わせることで、遺伝的欠点が補われ、体が丈夫になること)や雑種弱性(強勢の反対で、親よりも体質が虚弱になったり、遺伝的な疾患を引き継いだりすること)など、さまざまな通説がありました。
そこで、先述した論文では、人気のミックス犬(ラブラドゥードル、コッカプー、キャバプー)とその親となる純血種の、5歳未満の若い犬9,000頭以上を対象に、全57項目の疾患の罹患率を調査しました。
その結果、純血種とミックス犬の両者で約86%の項目において罹患率に有意な差はなく、全体的な健康状態はほぼ同等であることが確認されています。
なお、全57項目の疾患のうち、ミックス犬の方が発症リスクが高かったのは7.0%(外耳炎、嘔吐、下痢など)、逆に発症リスクが低かったのは6.4%(膝蓋骨脱臼など)であり、増減の割合はほぼ同等でした。
この論文から、純血種かミックス犬かという差による健康上の特性に、過度な期待はできないということが読み取れます。

ミックス犬だから強い・弱いという判断を一概に下せるものではないため、それ以上に親犬の健康状態・飼育環境・気質・ブリーダーの姿勢などを重視して、お迎えする犬を選ぶことをおすすめします。

[4] Gina T. Bryson, Dan G. O’Neill, Claire L. Brand, Zoe Belshaw, Rowena M. A. Packer「The doodle dilemma: How the physical health of ‘Designer-crossbreed’ Cockapoo, Labradoodle and Cavapoo dogs’ compares to their purebred progenitor breeds」PLoS ONE, 2024, 19(8), e0306350.
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0306350

ゴールデンドゥードルの飼い主さんに本音を聞いてみた!

ゴールデンドゥードルに関する情報を網羅的にご紹介してきたところで、改めて魅力の総まとめに入りましょう。
再び、ゴールデンドゥードルと暮らしている下記3名の飼い主さんに本音を聞いてみました!
〈インタビューに応じてくれた飼い主さん〉

ごまちゃんの飼い主さん

ごまちゃんの飼い主さん
ごまちゃん(2歳10ヵ月・メス)
Instagram:@goma724gdd_pote.bcn

きょんさん

きょんさん
Rinちゃん(10歳)・Le’aちゃん(6歳)
Instagram:@kyon5963_goldendoodle

キッシーさん

キッシーさん
りりぃちゃん(5ヵ月)
Instagram:@goldendoodle__lily

ゴールデンドゥードルを選んだ理由・飼ってみて分かった魅力

ごまちゃん

ごまちゃん(提供:飼い主さん@goma724gdd_pote.bcn)

沼田花香

まずはゴールデンドゥードルを選んだ理由を教えてください!

ごまちゃんの飼い主さん

昔から「自分に子どもができたら大型犬を飼いたい」という夢を持っていました。
以前、道ですれ違った大型犬がかわいかったので犬種を聞いたところ、「ゴールデンドゥードル」だと教えていただき、それから興味を持つようになりました。
「くるくる・ふわふわの毛」と「大型犬」の組み合わせにすっかり魅了され、いつか絶対に飼いたいと思っていたとき、カインズのペットコーナーで偶然、まさかのゴールデンドゥードルの赤ちゃんと出会いました!!
ブリーダーさんのところでしか出会えないと思っていたので、本当にびっくりでした。
かわいすぎたのと、抱っこさせてもらった瞬間、嬉ションまでしてくれて……(笑)
当時、子どもどころか結婚もしておらず、男の一人暮らしだったのですが、その場でお迎えを決意しました。ごまとの生活が始まり、今では彼女も含めて3人で、毎日楽しく暮らしています。

きょんさん

先代犬がゴールデンレトリバーだったので、また一緒に暮らしたいと思い、いくつかの犬舎を見学に回っていました。
ただ、やはりネックになったのが抜け毛の問題です。そんなときに出会ったのが、ゴールデンドゥードルでした(2015年当時は、まだまだ未知のワンコでした)。
その後、ゴールデンドゥードル専門ブリーダーの「湘南ドゥードル(@shonandoodle)」を知り、当時オーナーだった賢持さんから「F1にこだわりを持ってブリーディングしている」というお話を伺いました。何よりも、お母さん犬のゴールデンレトリバーに一目惚れをしたため、彼女の出産を待ってRinを迎えることに決めました。

キッシーさん

元々はゴールデンドゥードルを知らなかったのですが、大型犬のブリーダーで探していたら運命的に出会いました!

沼田花香

三者三様のストーリーが素敵ですね。飼ってみて分かった魅力はありますか?

ごまちゃんの飼い主さん

とにかく賢くて人懐っこいところです!
存在感のある、大きくてもふもふの姿に毎日癒されています。

きょんさん

ゴールデンレトリバーの明るさや大らかさと、スタンダード・プードルの賢さを併せ持ち、とてもフレンドリーで人と同調できる性質が素晴らしいと思っています。

キッシーさん

やはり大型犬ならではの賢さがあり、覚えが早いなと!
肉球が大きいのがかわいいです。

飼ってみて苦労していること・不安に思うこと

沼田花香

飼ってみて、苦労されていること・不安に感じていることなどがあれば教えてください。

ごまちゃんの飼い主さん

賢く、しつけもしやすい犬種ですが、その分しっかりと向き合う時間は必要だと感じています。必要な運動量も多いため、毎日2回のお散歩に加えて、ボール遊びの時間も作っています!

きょんさん

お迎えした2015年当時、ゴールデンドゥードルはまだ少なくて、成長した姿や気にするべき疾患・特性などの情報もなく、少なからず不安を持ちました。
Instagramを始めたのも、情報を収集・発信しながら、同じくゴールデンドゥードルと暮らす方と知り合いたい、情報交換したいという思いからでした。
どのように成長していくのかは、RinとLe’aを見てくださっているフォロワーの皆さんも気になるところなのだと思います。
また、個体差がありますが、被毛のお手入れについては悩まれる方が多いのかなと思います。
実際、Rinは被毛が細く絡まりやすいのでフェルト状の毛玉になりやすく、初めはお手入れの方法もよく分かりませんでした。
毛玉がたくさんでふわふわモジャコがかわいいと思っていたのですが……
ファーストトリミング(6ヵ月)の際にお迎えに行くと、スッキリしすぎて誰だか分からなくなっていたことがありました。

キッシーさん

体重が15kgと重たくて大きいので、やっぱり抱っこするのが大変です!

これからお迎えしたいと思っている人へのメッセージ

りりぃちゃん

りりぃちゃん(提供:キッシーさん@goldendoodle__lily)

沼田花香

これからゴールデンドゥードルをお迎えしようか考えている人に向けて、伝えたいことやメッセージがあればぜひお願いします!

ごまちゃんの飼い主さん

ゴールデンドゥードルは本当に人懐っこくて愛情深い犬種です!
ごまもかなり甘えん坊で、少し嫉妬深いくらいです(笑)
見た目や性格において、ゴールデンレトリバー要素とスタンダード・プードル要素のどちらを強く受け継いでいるのか、成長と共に楽しめると思います!
ごまは、体型はゴールデンレトリバー寄りですが、毛色と性格はスタンダード・プードル寄りだと言われています。
なるべくたくさん一緒に過ごしたくて、いろいろな場所へお出かけしますが、とてもお利口さんなので一緒に行動しやすく、毎日が本当に楽しいです。
ただし、運動やコミュニケーションの時間はしっかりと確保する必要があります。
「大型犬と暮らす」ということへの覚悟を持った上でお迎えすると、かけがえのない最高のパートナーになってくれると思います!

きょんさん

ゴールデンドゥードルは世代によって被毛や大きさもさまざまですが、それぞれに魅力があって、個体差をも楽しんでほしいなと思います。
ウチのコになったワンコが1番という気持ちで、個性豊かなところを楽しんでほしいです。
一緒に暮らすのにこんなに暮らしやすい犬種はいないんじゃないかなと思います。

キッシーさん

とても飼いやすいし、ゴールデンレトリバーとスタンダード・プードルの良さを取って生まれてくる子が多い気がします!なので、顔がかわいい子が多いです。
賢いのでしつけなどもしやすいかなと思います!
やっぱり大型犬は存在が大きいのでかわいいです。

まとめ

Le'aちゃん・Rinちゃん

Le’aちゃん・Rinちゃん(提供:きょんさん@kyon5963_goldendoodle)

さて、ゴールデンドゥードルの特徴・魅力・抜け毛の実態・大変なところなど、たっぷりとご紹介してきましたが、いかがでしたか?彼らは明るく温和な気質と抜け毛が少ない性質を併せ持っています。

そのため本記事でもご紹介した通り、実際に飼いやすいと感じられている飼い主さんも多いようです。
しかし、大型犬である以上、初期投資に限らず継続的な金銭負担を想定しておく必要があります。愛情深い犬種であるからこそ、コミュニケーションの時間を大切にしてあげる必要があるほか、運動量の確保やこまめなお手入れも欠かせません。
飼い主さんの愛情を全身で受け取ってくれる、大きくてふわふわのゴールデンドゥードル。
本記事を通じて彼らの魅力に触れ、理解や興味を深めていただけたなら幸いです!

 この記事の監修者

植田 紗妃(獣医師)

植田 紗妃 (獣医師)

東京都出身。幼稚園〜高校まで日本女子大学附属学校で過ごし、日本大学獣医学科に入学。大学時代は放射線学研究室にて放射線治療や抗がん剤治療を専攻。大学5年生でPURINAフードスペシャリスト取得。卒業後東京都の一次動物病院にて犬猫の診療に従事。獣医総合臨床認定医を目指して経験を積む。

資格
獣医師

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この記事を書いた人

沼田花香

北海道出身。元病棟看護師。
舞台俳優やモデルなど、表現者としてエンタメシーンに携わってきた。
美味しいものが大好きな辛党。「自利利他」がモットー。

シェルティを愛している。憧れの大型犬はシベリアン・ハスキー、サモエド、ジャイアントシュナウザー。犬以外では羊、猫、馬が好き。将来の夢は羊飼い。

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