
「うちの犬、なんだか目の向きがおかしいかも…?」
そんなふうに感じた飼い主さんへ。
犬の斜視は病気なのか、自然なものなのか、見分け方に悩むこともあるでしょう。
本記事では、犬の斜視について原因や治療法、気をつけたいサインなどをわかりやすく解説します。
正しい知識を知って、安心して愛犬と向き合えるようにしましょう。
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犬の斜視とは?
斜視とは、両目が正しい方向を向いていない状態のことを指します。
片方の目が中心を外れ、内側や外側を向いているのが特徴です。
医学的には「内斜視」「外斜視」などと分類され、犬にも見られることがあります。
人間で俗に「ロンパリ」などと呼ばれることもありますが、これは差別的表現とされており、使用は避けるべきです。
斜視に見えるけど心配ないケース
一時的な視線のズレが、斜視と誤認されることがあります。
以下のような場合は生理的な範囲内のことが多いです。
| 状況 | 説明 |
|---|---|
| あくび中や直後 | 顔全体の筋肉が緩み、一時的に目の位置がずれることがあります |
| 眠そうなとき | 焦点が合わず、斜視のように見えることがあります |
| 子犬期(成長中) | 一時的に視線が不安定なことがありますが、成長とともに落ち着くことが多いです |
これらは特に治療の必要がないケースですが、気になる場合は写真や動画で記録を取っておきましょう。
本当に病気かも?斜視と関係する疾患
斜視が慢性的に見られる、もしくは突然現れた場合、病気の可能性があります。
| 疾患名 | 特徴 | 対応 |
|---|---|---|
| 脳神経障害(脳腫瘍・炎症など) | 急に斜視になった場合に疑われます。神経麻痺を伴うことも | 早急に受診 |
| 視神経の異常 | 遺伝性疾患や外傷により視神経が損傷されていることも | 診断のうえ経過観察または治療 |
| 水頭症 | 特にチワワなど小型犬に多く、目の位置異常を起こす場合あり | 神経科を含む専門医の診察が必要 |
特に、肌の弱い犬や子犬、シニア犬には要注意です。

【獣医師の見解】「病気のサインを見逃さないで」
犬の斜視は、一見して無害に見えることもありますが、獣医師によると、脳や神経の異常が隠れているケースもあるため注意が必要です。
特に、急に斜視が現れた場合や、歩き方や性格に変化があるときには、すぐに診察を受けるべきだとされています。
斜視は目の筋肉だけの問題ではなく、神経系の異常のサインである可能性もあるため、見た目だけで判断せず、行動の変化や他の症状にも注目しましょう。
様子を見るだけでなく、早めの受診が安心につながります。
犬の斜視が見られたときの対処法
以下のようなステップで冷静に対応しましょう。
- 写真や動画で記録を残す
⇒ 獣医師に正確に伝えるため - 普段と比べて様子に変化がないかチェック
⇒ 食欲、元気、歩き方など - 1週間程度観察し、それでも続く場合は病院へ
病院に行くべきかのチェックポイント
以下のような項目に複数当てはまる場合は、早めの受診が推奨されます。
- 斜視が突然現れた
- 視線のズレが片方だけではない
- 歩行にふらつきがある
- 食欲や元気が明らかに落ちた
- 呼びかけに反応が鈍い
3つ以上該当する場合は、迷わず動物病院へ。
まとめ:少しでも不安なら受診を
犬の斜視には、無害なケースと病気が隠れているケースがあります。
特に成犬になってからの突然の斜視は注意が必要です。
飼い主としては、違和感を覚えたらまずは獣医師に相談することが最も安心できる方法です。

まとめ
犬の斜視は、見た目には少し驚くかもしれませんが、すべてが病気というわけではありません。
成長過程や一時的な筋肉のゆるみで起こることもあれば、神経や脳の異常など重大な病気が隠れているケースもあります。
特に、急に斜視が現れた場合や、歩き方や性格に違和感があるときは注意が必要です。
不安を抱え込まず、早めに獣医師に相談することで、愛犬の健康を守る第一歩になります。
何よりも大切なのは、飼い主が正しい知識を持ち、変化に気づいてあげられること。
斜視について正しく理解し、これからも愛犬と安心して楽しい毎日を過ごしていきましょう。







