外国のドッグトレーナー三名とシェパードたち

ドッグトレーナーは、犬との信頼関係を築きながら行動をコントロールし、飼い主との生活をより豊かにするプロフェッショナルです。

本記事では、ドッグトレーナーの仕事内容・年収・働き方・一日のスケジュールなどをわかりやすく解説します。

「犬のしつけでプロに相談するべき?」

「大型犬でも頼れる?」

そんな飼い主さんに向けて、ドッグトレーナーの役割や、飼い主に求められる協力のポイントまでご紹介。

愛犬のしつけに不安がある方や、プロに頼るか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人

ドッグトレーナーとは

ドッグトレーナーとは、犬のしつけや問題行動の改善、さらには飼い主との良好な関係を築くためのサポートをするプロフェッショナルです[1]

犬だけを相手にすると思われがちですが、実際は「飼い主との関係づくり」も業務の大きな部分を占めています。

また、大型犬のように力が強く行動もダイナミックな犬種の場合、安全面の配慮等より高い専門知識が必要とされます。

プロとしての技術と経験がものをいう奥の深い職業です。

[1]一般社団法人 日本ドッグトレーナー協会「資格について

芝生の上で小さな茶色の犬が飼い主を見上げながらお手している

ドッグトレーナーの具体的な仕事内容

ドッグトレーナーの仕事は多岐にわたります。

単なる「おすわり」や「まて」の指導だけでなく、以下のような業務が含まれます。

ドッグトレーナーの主な仕事
  • 基本的なしつけの指導(アイコンタクト、呼び戻しなど)
  • 問題行動の改善(吠え癖、飛びつき、噛み癖など)
  • 飼い主へのカウンセリングと指導
  • 犬の個性や性格に合わせたプログラムの作成
  • 出張トレーニングやパピー教室の開催

特に、大型犬を扱う際は、成犬になる前の段階から計画的なトレーニングが求められます。

力の強さや運動量の多さを踏まえた指導のためには、体力と技術の両方が必要です。

ドッグトレーナーの収入や休日事情

ドッグトレーナーの収入は、勤務先や働き方によって大きく異なります。

平均的な月収は20万円前後と言われており、フリーランスや独立開業の場合はスキルや営業力によって収入が大きく変動します[2]

勤務場所別のドッグトレーナーの月収
勤務場所月収(参考値)
ペットスクール月給18~25万円程度
動物病院月給20~30万円程度
フリーランス1時間のレッスンで0.5~1万円が相場

休日に関しては、一般的な会社員と異なり平日休みとなるケースが多く、土日祝日はレッスンやイベントで忙しくなりがちです。

完全週休2日が保証される職場は少数派ですが、個人の裁量が大きい点は魅力の一つです。

[2]厚生労働省 職業情報提供サイトjob tag「犬訓練士

勤務先ごとの働き方の違い

ドッグトレーナーの働き方は勤務先によって大きく異なり、それぞれに特徴があります。

ペットスクールや訓練所

定期的なしつけ教室や合宿型のトレーニングを実施。

カリキュラムに沿って体系的に指導できます。

動物病院併設施設

問題行動だけでなく、健康面からのアプローチも可能。

獣医師との連携でより専門的なサポートが可能になります。

問題行動って?

この場合は例えば、お留守番の時に不安で足の毛を搔きむしってしまい、皮膚に炎症が起きてしまったなど、治療が必要な問題行動が起こった場合のことを指します。

出張トレーナー

飼い主の自宅を訪問し、生活環境に即した指導を行います。

大型犬を飼う家庭では、このスタイルを選ぶ方も多く、玄関や散歩ルートなどリアルな課題に対応できるのがメリットです。

ドッグトレーナーの一日のスケジュール

以下は出張トレーナーの一日の流れの例です。

時刻仕事内容
9:00〜11:00犬の健康チェック、メール対応
11:00〜13:00午前のレッスン(飼い主宅へ訪問)
13:00〜14:00昼食・移動
14:00〜16:00午後のレッスン(ドッグランで実技など)
16:00〜17:00トレーニング記録の整理
17:00〜19:00カウンセリング対応や次回のプログラム作成

体力が必要な仕事ではありますが、そのぶん犬とじっくり向き合える、犬好きにとっては魅力いっぱいの仕事です。

トイレットペーパーを無茶苦茶に引き裂いた後こっちを見る犬

飼い主に求められる協力とは

ドッグトレーナーに任せたら全て解決する、とそう思っている方もいるかもしれません。

しかし、実際は飼い主の協力が何よりも重要です。

飼い主が意識する重要な項目
  • トレーナーがいない時間帯の接し方を意識する。
  • 指導内容を家でも継続して実践する。
  • 犬の変化に敏感に気付く。またそれらを記録する。

特に大型犬の場合は、日々の接し方やルール作りがトラブル防止につながります。

ドッグトレーナーは「教える」存在であり、「育てる」責任は飼い主にあることを忘れないようにしましょう。

まとめ しつけはプロに相談してみよう

もしも今、愛犬のしつけに関して悩みがあるなら、一度プロのドッグトレーナーに相談してみることをおすすめします。

自分では気づかない原因や対処法を示してもらえるかもしれません。

大型犬であればあるほど、信頼できるトレーナーとの連携が飼い主自身の負担軽減にもつながります。

愛犬との暮らしをより豊かにするために、ドッグトレーナーの力をぜひ活用してみてください!

芝生の上で飼い主とハイタッチをする白い犬

 この記事の監修者

吉田萌 (NPO法人ドッグトレーナー2級)

国際動物専門学校 しつけ・トレーニング学科卒。
噛み・吠え癖の酷い元保護犬のビーグルを里親に迎えた事をきっかけに『褒めてしつける』を念頭に活動。 自身の経験を活かし、しつけイベントにて飼い主に寄り添ったトレーニング方法を指導。 ナチュラルペットフード・栄養学の知識にも精通。保有資格はNPO法人ドッグトレーナー2級の他に、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級など。

資格
NPO法人ドッグトレーナー2級、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級

この記事を書いた人

奥山あやの

京都府出身。趣味は読書・手紙を書くこと・美術館へいくこと。
ライター・インタビュー・SNSマーケティングが主な仕事。
わたしの人生のどの場面にも犬が存在しています。それくらい犬は身近な存在です。中学から飼っていた愛犬が亡くなってから8年になるけれど忘れられません。

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