
「ワンワン!」「キャンキャン!」元気な愛犬の吠え声は、飼い主にとって悩みの種。
朝の静寂を破ったり、近所への配慮、家族団らんの邪魔になったりと、その場面はさまざまです。
かわいい犬の吠え声も、度重なると飼い主のストレスになるだけでなく、集合住宅では近隣トラブルの原因にもなりかねません。
「どうにかしてこの無駄吠えを止めたい!」そう強く願う一方で、「しつけって難しそう…」「高価なグッズを買うのはちょっと…」と感じている方もいるかもしれません。
そんなあなたに朗報です!実は、あなたのスマートフォンが、愛犬の無駄吠え対策に役立つ強力なツールになる可能性があるんです。
この記事では、「犬の無駄吠えをすぐに止めたい」「無料で効果的な対策を探している」「アプリで手軽に解決したい」といったあなたの切実な悩みを解決するために、数ある犬の無駄吠え対策アプリの中から特におすすめの無料アプリを厳選してご紹介します。
この記事を書いた人
なぜ犬は無駄吠えをするのか?主な原因を理解しよう
無駄吠えと一言で言っても、その原因はさまざまです。愛犬の吠える理由を理解することで、より効果的な対策を講じることができます。
要求吠え
要求吠えは、犬が何かを要求している時に起こる吠えです[1]。
「おやつが欲しい」「遊んでほしい」「散歩に行きたい」といった欲求を満たしてほしくて吠えます。
このタイプの吠えは、要求に応じると助長される可能性があるため、安易に聞き入れないことが大切です。
[1]東京都動物愛護相談センター「犬の問題行動への対処方法」
警戒吠え
見慣れない人や音、他の動物などに対して、自分の身を守るため、あるいは仲間や飼い主に危険を知らせるために吠えます。
インターホンや宅配便の音に吠えるのはこの典型です。
分離不安
飼い主さんが家を出る時や、姿が見えなくなった時に不安を感じて吠えます。
子犬や甘えん坊の犬に多く見られます。
縄張り意識
自分のテリトリー(家の中や散歩コースなど)に侵入してきたものに対して吠えます。
他の犬や猫、通りすがりの人に向かって吠えることがあります。
ストレスや退屈
運動不足や刺激の少ない単調な生活を送っている犬は、ストレスを発散するために吠えることがあります[2]。
[2]横浜市 「災害時のペット対策」
病気や怪我
体調が悪い時や痛みを感じている時に、それを訴えるために吠えることがあります。
いつもと違う吠え方をする場合は、動物病院を受診しましょう。
これらの原因を理解した上で、それぞれの原因に合わせた対策を考えることが重要です。
無料アプリの中には、吠えている状況を録音して原因を特定するのに役立つものもあります。
無駄吠え対策アプリとは?その仕組みとメリット・デメリット
無駄吠え対策アプリは、スマートフォンの機能を活用して犬の吠えを抑制したり、吠える原因を探る手助けをしてくれるツールです。
主に以下のような機能を持つものがあります。
主な機能
超音波機能
人間には聞こえにくい高周波の音を発生させることで、犬の吠えを一時的に止めさせることを目的としています。
録音・再生機能
犬が吠えている時の音声を録音し、後から聞き返すことで、吠える時間帯や状況を把握するのに役立ちます。
また、飼い主の声や特定の音声を再生することで、犬を落ち着かせようとする機能もあります。
タイマー機能
設定した時間に特定の音声を再生したり、超音波を発生させたりすることができます。
しつけ情報提供
無駄吠えの原因や対策に関する情報、しつけのヒントなどを提供してくれるアプリもあります。
メリット
無料で手軽に試せる: 多くの無駄吠え対策アプリは無料で利用できるため、高価なグッズを購入する前に気軽に試すことができます。
状況に合わせて使い分けられる: アプリによっては、超音波、録音、再生など、複数の機能を状況に合わせて使い分けることができます。
持ち運びが簡単: スマートフォンがあればどこでも使えるため、散歩中など、特定の場所での吠え対策にも活用できます。
録音機能で吠える状況を把握できる場合がある: 留守中の吠え声を録音することで、分離不安の度合いや吠えるきっかけを把握するのに役立つことがあります。
デメリット
効果には個体差がある: 全ての犬に効果があるわけではありません。
超音波に対する反応や、録音された声への反応は犬によって異なります。
超音波に犬が慣れてしまう可能性がある: 同じ超音波を繰り返し使用していると、犬がその音に慣れてしまい、効果が薄れることがあります。
誤操作により意図しない音が出る可能性がある: スマートフォンの操作ミスで、犬が嫌がる音を意図せずに出してしまう可能性があります。
アプリの品質にばらつきがある: 無料アプリの中には、機能が十分でなかったり、動作が不安定なものもあります。
【目的別】おすすめ無料アプリ3選
ここでは、さまざまな機能を持つ無料の無駄吠え対策アプリの中から、特におすすめのものを3つご紹介します。
「iTrainer 犬笛&クリッカー」
- 犬笛、クリッカー、スクイーカーなど、様々な音を使って愛犬のトレーニングをサポートする多機能アプリです。
- 犬笛の周波数を細かく調整できるため、愛犬に合った音を見つけやすいでしょう。
- 無駄吠えを抑えるためのトレーニングにも活用できます。
- 基本的な機能は無料で利用でき、有料プランでは広告の非表示や追加機能が利用可能です。
<クリッカーとは> 指で押すと独特の「カチッ」という音がします。その音を利用してトレーニングに利用します。
<スクイーカーとは>押したり噛んだりすると「ピーピー」といった音が出る犬用のおもちゃ。猫、鳥、農場動物など、ペットを楽しませたり、関心を引いたりする動物の音を鳴らします。
「犬笛 – 超音波犬笛 & 犬しつけ」
愛犬の吠え声を録音し、時間帯や頻度を記録することができます。
また、飼い主さんの優しい声などを録音して再生することで、犬を落ち着かせる効果が期待できます。
「ドゴ」
[アプリを選ぶ際のポイント]
- レビューや評価を確認する: 他のユーザーの評価やレビューを参考に、信頼できるアプリを選びましょう。
- 自分の犬に合った機能があるか: 愛犬の吠える原因や状況に合わせて、必要な機能が搭載されているか確認しましょう。
- 操作が簡単か: 毎日使うものなので、直感的で操作しやすいアプリを選びましょう。
- プライバシーポリシーを確認する: 録音機能などを使用する場合、プライバシーポリシーをしっかり確認し、安心して利用できるアプリを選びましょう。
【Q&A】無駄吠え対策アプリに関するよくある質問

「本当に効果があるの?」
効果には個体差があり、全ての犬に有効とは限りません。
補助的なツールとして活用し、他のしつけ方法と併用することをおすすめします。
「犬に悪影響はないの?」
使用する際は、犬の様子を注意深く観察し、嫌がる場合は使用を中止しましょう。
超音波は、過度な使用や不適切な周波数で使用すると、犬にストレスを与える可能性があります。
「本当に効果があるの?」
特定の犬種に特に効果があるというわけではありません。
犬の性格や吠える原因によって効果は異なります。
「有料アプリと無料アプリの違いは?」
有料アプリには、より高度な分析機能や、専門家によるアドバイスなどが含まれている場合があります。
まずは無料アプリを試してみて、必要であれば有料アプリも検討してみるのが良いでしょう。
「アプリが効かない場合はどうすればいい?」
アプリだけで無駄吠えを完全に止めるのは難しい場合もあります。
他のしつけ方法や、専門家への相談も検討しましょう。
無料アプリ以外にも!無駄吠え対策の選択肢
無駄吠え対策には、無料アプリ以外にもさまざまな方法があります。
愛犬の性格や吠える原因に合わせて、他の対策も検討してみましょう。
- しつけ教室: 専門のトレーナーから直接指導を受けることで、無駄吠えの根本的な原因に対するアプローチや、効果的なしつけの方法を学ぶことができます。
- ドッグトレーナーへの個別相談: 愛犬の吠えの状況に合わせて、個別のトレーニングプランを立ててもらうことができます。
- 無駄吠え防止グッズ: 超音波を発する首輪や、犬が嫌がる匂いのスプレーなど、さまざまなグッズが市販されています。
- ただし、使用する際は犬にストレスを与えないよう注意が必要です。
- 環境の見直し: 騒音が入りにくいように窓を閉めたり、カーテンをつけたりする、犬が落ち着けるクレートを用意するなど、生活環境を整えることも無駄吠え対策につながります。
- 適切な運動と遊び: 運動不足や退屈は、犬のストレスとなり無駄吠えの原因になることがあります。
- 毎日の散歩や室内での遊びを通して、愛犬のエネルギーを発散させてあげましょう。
まとめ:無料アプリを賢く活用して、愛犬との快適な生活
この記事では、犬の無駄吠え対策に役立つ無料アプリとその活用方法について解説しました。
無料アプリは、手軽に始められる無駄吠え対策の第一歩として、非常に有効なツールとなり得ます。
しかし、アプリだけに頼るのではなく、愛犬がなぜ吠えているのかを理解し、他のしつけ方法や環境改善と並行して取り組むことが、無駄吠えの根本的な解決につながります。
今回ご紹介した情報を参考に、ぜひあなたの愛犬に合った無料アプリを見つけて、賢く活用してみてください。
そして、何よりも愛犬とのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築きながら、無駄吠えのない穏やかで快適な生活を送ってください。
もし、アプリを使っても効果が見られない場合は、一人で悩まずに、獣医師やドッグトレーナーなどの専門家に相談することも検討しましょう。
あなたの愛犬とのより良い暮らしを心から応援しています。
この記事の監修者

吉田萌 (NPO法人ドッグトレーナー2級)
国際動物専門学校 しつけ・トレーニング学科卒。
噛み・吠え癖の酷い元保護犬のビーグルを里親に迎えた事をきっかけに『褒めてしつける』を念頭に活動。 自身の経験を活かし、しつけイベントにて飼い主に寄り添ったトレーニング方法を指導。 ナチュラルペットフード・栄養学の知識にも精通。保有資格はNPO法人ドッグトレーナー2級の他に、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級など。
資格
NPO法人ドッグトレーナー2級、しつけアドバイザー2級、愛玩動物飼養管理士、ドッググルーマー2級