犬を飼う際、多くの人が重視するのが「温厚で穏やかな性格か?」です。

落ち着いた性格は、一緒に過ごす上でとても大切な要素です。

特に小さなお子さんがいる家庭や、初めて犬を迎える方にとっては、育てやすく、安心して暮らせる存在になります。

この記事では、性格が穏やかな犬種をピックアップし、「温厚な犬を育てるコツ」にも着目していきます。

「ウチの愛犬の犬種は入っているかな?」と気になる方も、ぜひ最後までご覧ください!

本記事でいう「温厚な犬」は、次のような特徴を持つ犬種を指しています。

・人間や他の動物に対して落ち着きがあり、攻撃的な行動をとらない

・初対面の相手にも突然吠えることが少なく、フレンドリーな傾向がある

・しつけをしやすく、飼い主と信頼関係を築きやすい

つまり、単に「大人しい」だけでなく、安心して共に暮らせる性格を持つという点を重視しています。

この記事を書いた人

優しい子がいっぱい♪ サイズ別・温厚で飼いやすいわんちゃんたち

小さい犬から大型犬まで、草むらに並んで立っている

小型犬・中型犬・大型犬 サイズ別の性格傾向は?

まず、犬の大きさごとの特徴や魅力をご紹介します。

もちろん、性格には個体差があるため一概にはいえませんが、それぞれの良さを知った上で、自分のライフスタイルに合った“パートナー”を見つけましょう。

大きさ特徴
小型犬
(体重10kg未満)
甘えん坊な子が多いのが特徴です。飼い主に寄り添う姿が愛らしい一方で、しつけ方によってはわがままな性格になりやすく、無駄吠えが多かったり、飼い主以外の人や動物に対して警戒心が強くなってしまったりすることもあります。
中型犬
(体重10~25kg)
全体的にみると、飼い主の言うことをよく聞き、忠実でしつけしやすい犬種が多いといえるでしょう。しかし、飼い主との信頼関係や、日頃の接し方、犬種や個体によっても性格は大きく異なります。
大型犬
(体重25kg以上)
落ち着きがあり、忠誠心が強く、包容力のあるパートナー。多くの大型犬は、他の犬や動物、そして人間にも友好的な関係を築きやすいです。しかし犬種だけでなく、個体によって性格が大きく異なります。
黒川志保

「いつかは大きな犬と暮らしたい!」と筆者もずっと思っているのですが、現実には、自宅の広さや必要な運動量、そして自分の自由時間を考えると…やっぱり「今は難しいなぁ」と思ってしまいます。

ここまでサイズ別に、主な性格の特徴をご紹介しましたが、次は「温厚で飼いやすい」と評判の犬種を、サイズ別にランキングしたものをご紹介いたします。

注意!

ここでご紹介するランキングは、一般的な性格傾向や飼いやすさを基にしたものです。

犬には個体差がありますので、あくまで参考としてご覧ください。

小型犬・温厚で飼いやすいランキングTOP5

順位犬種特徴写真
第1位キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル穏やかで人懐っこく、誰とでも仲良くなれる平和主義者。無駄吠えも少なく、初心者にも向いています。小さな子どもや他のペットとも調和しやすい性格です。
第2位トイ・プードル賢く従順で、人の話をよく聞く子が多め。しつけに対する反応が良く、穏やかで優しい性格の子も多いです。毛が抜けにくくアレルギー配慮にも◎。
第3位シーズーマイペースで穏やか。他の犬に吠えられても気にせず、どっしり落ち着いている子が多いです。抱っこも好きで、室内飼いにピッタリ。
第4位パグ人が大好きで甘えん坊。表情豊かで、家族に癒やしを与えてくれる存在。運動量はそこまで多くなく、室内飼い向き。頑固さがあるが、それもまた魅力。
第5位マルチーズ控えめで優しく、飼い主に忠実。ふわふわの見た目に反して芯のある落ち着きがあり、無駄吠えも少ない傾向があります。高齢者や一人暮らしの人にも人気。

中型犬・家族向け!温厚な性格ランキングTOP5

順位犬種特徴写真
第1位シェットランド・シープドッグ(シェルティ)穏やかで優しく、非常に賢い。飼い主に忠実で、初めて犬を飼う人にも向いている。吠え癖はあるが、しつけで改善可能。見た目も美しく人気上昇中。   
第2位ビーグル明るくて社交的、子どもとも仲良くできる穏やかな犬種。適度な運動が必要だが、遊び好きで家庭向き。吠える傾向があるので、環境に注意。
第3位ミニチュア・シュナウザー警戒心はあるが、家族にはとても忠実で穏やか。無駄吠えしにくく、サイズ感もちょうどよい。抜け毛も少なく、アレルギーが気になる家庭にもおすすめ。
第4位バセット・ハウンドのんびりした性格で、まさに“温厚”の代名詞。表情も穏やかで、動きはゆっくりめ。運動は必要だが、性格の安定感は抜群。
第5位コッカー・スパニエル(アメリカン/イングリッシュ)優しく人懐っこい性格で、他の犬や子どもともなじみやすい。美しい被毛は定期的なお手入れが必要だが、性格はとても飼いやすい。

大型犬・穏やかで家族に優しいランキングTOP5

順位犬種特徴写真
第1位ゴールデン・レトリーバー穏やかで愛情深く、非常に人懐っこい性格。家族にも他人にもフレンドリーで、攻撃性が少ない。しつけもしやすく、介助犬やセラピー犬としても活躍。家庭向きで、そこまで過度な運動を必要としないため、初心者にも扱いやすい。
第2位ラブラドール・レトリーバー社交的で愛される存在。家庭犬として非常に優秀で、賢く、忠実。飼いやすさと性格の安定感がトップクラスで、活発で遊び好きな一面も。しっかりと運動を取り入れることで、落ち着いて過ごせます。
第3位ニューファンドランド大きくて力強い体を持つ一方で、非常に穏やかな性格。特に家族には優しく、忍耐強い。泳ぐのが得意で水辺で過ごすことが好き。運動量は多いが、穏やかな性格なので落ち着いて過ごせます。
第4位セント・バーナード非常に穏やかで、家庭犬としても優れたパートナー。穏やかな性格と大きな体が特徴的。小さい子どもにも優しく、初心者でも扱いやすい。ただし、大きさに合った運動量が必要。
第5位アラスカン・マラミュート独立心がありつつも、家族に対しては非常に忠実で愛情深い。運動量が多く、活発な性格だが、しっかりしつけを行えば穏やかに過ごせる。積極的にアクティブな生活を楽しみたい飼い主向き。

ペットショップ・ブリーダー・保護犬 見学でわかる犬たちの「性格サイン」

様々な外国の人たちが、それぞれの犬をかわいがっている姿

お迎えするにあたっての見学の際、どの犬もみんなかわいくて、「おうちに連れて帰って!」と自分を見つめているように感じます。

どの子が「温厚」で自分と相性が合うの?

そんな時に役立つ、反応別の性格判断をまとめました。こちらも「参考」としてご覧くださいね。

呼びかけた時の反応

呼びかけた時の反応からみられる性格は?

・すぐに駆け寄ってきてしっぽを振る: 

社交的で好奇心旺盛。

人や環境になじみやすく、コミュニケーションが取りやすい。

・遅れてやってくるが、興味を示している: 

慎重派またはマイペース。相手を観察してから近づく。

興味を示す時にテンションが高くなることも。

・寄ってこない、あまり反応しない:

 恥ずかしがり屋または臆病なタイプ。

静かな環境を提供し、安心感を与えることで落ち着く。

・隅にうずくまっている、吠える: 神経質で警戒心が強い。

お迎え直後はおびえや警戒を示すことがあるが、成長とともに落ち着く。

抱っこやなでられた時の反応

抱っこやなでられたた時の反応からみられる性格は?

・ジタバタして暴れる: エネルギッシュで動きが活発なタイプ。

触れられるのが苦手な場合もあるが、遊びを取り入れて改善可能。

・されるがまま: 

落ち着きがあり、おとなしい。

感情のコントロールがしやすい。

・甘がみをしてくる: 

遊び盛りの子犬。

触れ合いが大好きで甘えん坊な面も。

かみ癖を防ぐためのしつけが必要。

・しっぽを振って喜ぶ、手をなめてくる: 

フレンドリーで人懐っこい性格。

過度に構いすぎると分離不安になる可能性があるため注意が必要。

温厚な犬の心を育む ケアとしつけ

茶色い犬とハットをかぶった女性がハイタッチしている

社会化トレーニングの重要性

犬が人と安心して暮らしていくためには、「社会化」がとても大切です[1]

社会化とは、生後3週〜13週のあいだに、さまざまな人・音・環境に慣れる経験を積ませること。

この時期にどんな体験をしたかが、性格の土台に大きく影響します。

生後3〜7週ごろまでは、母犬や兄弟犬と過ごしながら、あいさつの仕方やかむ力の加減など「犬社会のルール」を学びます。

その後8〜13週ごろになると、人との関わりが増え、見慣れないものに慣れていくことが大切になります。

現在は法律により、生後56日未満の子犬を販売することが禁止されています。

そのため、多くの家庭は社会化後半から関わることになりますが、お迎え直後の1ヶ月はとくに重要な時期といえます。

愛犬が「安心できる経験」をたくさん積めるようにすることで、穏やかで適応力のある性格に育ちやすくなります。

[1]ユニ・チャームペット「遊びとしつけと社会化

ストレスフリーな生活環境を

犬が安心して過ごせる環境を整えることは、心と体の健康を守る上でとても大切です。

落ち着ける寝床や専用スペースを用意し、大きな音やにぎやかすぎる場所はできるだけ避けましょう。生活リズムを一定に保ち、過度な刺激を与えないことが大切です。

また、飼い主の安定した穏やかな態度も、犬にとっては大きな安心につながります。

白いTシャツの女性が、自分の犬を愛おしく抱きしめている

しつけのコツ:褒めて心を育てる

怒られる経験が多いと、不安や恐れから攻撃的になってしまうこともあります。

良い行動をした瞬間に「いい子だね」と声をかけたり、褒めてあげたりすることで、犬は何をすれば良いかを学んでいきます

日常の中で「褒められること=楽しい」と思えることが多いと、自然と穏やかな性格に育っていきます。

また、温厚な犬ほど、怒られることに敏感な傾向があります。失敗を叱るより、成功を褒めてのばすようにしつけましょう。

まとめ:温厚な犬と幸せな時間を

どんなサイズの犬でも、穏やかな性格の子は、家族にたくさんの笑顔とぬくもりを届けてくれます。

特に、初めて犬を迎える方にとっては、接しやすくお世話もしやすいため、安心して暮らしを始められるはずです。

愛犬との生活は、日々の中にある小さな幸せの積み重ね。そんな日常を一緒に楽しく過ごせる、あなたにぴったりの心優しいパートナーと出会えますように。

この記事を書いた人

黒川志保

ライター駆け出し1年生。奄美大島・ヨロン島専門の旅行代理業も営む。日本・海外を巡った後、小学校教諭→旅行業界へ。第49期 宣伝会議 編集・ライター講座修了。夢は、すべての生き物がストレスなく幸せに暮らせること💗

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