
シベリアン・ハスキーのような昔流行した犬種や、最近街で見かける大型犬に「いかつい…」と感じたことはありませんか?
見た目はこわもてであっても実は愛情深く家族に忠実な犬種が多いのです。
しかし、どんな犬種が「いかつい」と呼ばれるのか、その特徴や性格についてよく知らない方も多いのではないでしょうか。
いかつい見た目の裏に隠れた、彼らの魅力や甘え上手な一面を知りたいと思いませんか?
この記事では「いかつい犬」の犬種別の特徴と、彼らの魅力について詳しく解説します。
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いかつい犬
「あの犬、かっこいいけど少し怖そう…」
と思ったことはありませんか?
一般的に「いかつい犬」といわれるのは、筋肉質な体つきや大きな体格、力強い顎、鋭い顔つきなどを持つ犬種を指すことが多いでしょう。
いかつい犬は見た目の印象と実際の性格が異なることがよくあります。
適切なしつけと社会化を行えば、家族に対して非常に優しく、子どもとも仲良くできる犬種が多いのです。
実は古くから番犬や猟犬として活躍してきた犬種も多く、人間のパートナーとして長い歴史を持つ犬種が多いのです。
その強靭な体や力強い見た目は、特定の仕事をこなすために発達したものであり、家族に対しては忠実で愛情深い性格を持っていることが一般的です。
いかつい犬の多くは警察犬や軍用犬、救助犬としても活躍しており、その優れた身体能力と知性、忠誠心が評価されています。
筋肉質な、いかつい犬の種類別特徴
いかつい犬の中でも特に筋肉質で力強い体つきを持つ犬種は、そのパワフルな姿から一目置かれる存在です。
しかし見た目と違って、適切に育てれば穏やかで従順な性格の犬種も多いのです。
また筋肉質な体つきは特定の仕事をこなすために発達したものであり、その強靭さと共に優れた機敏性や知性を持っていることが多いといえるでしょう。
ここでは、筋肉質で特に「いかつい」と評される犬種の特徴や性格について詳しく見ていきましょう。
アメリカン・ピットブル・テリア
アメリカン・ピットブル・テリアは力強い筋肉と広い胸を持つ、まさに筋肉の塊のような犬種です。
がっしりとした顎とたくましい体つきが特徴で、見た目からは想像できないほどのパワーを秘めています。
「少し怖そう…」と不安に思われる方もいるかもしれませんが、実は非常に友好的で人間に忠実な性格の持ち主なのです。
適切なしつけを受けたピットブルは、家族に対して非常に愛情深く、特に子どもたちとの相性が良いことから「ナニー・ドッグ(子守り犬)」とも呼ばれています。
ピットブルを飼育する際は、幼いころからの社会化と一貫したしつけが重要です。
その強い顎と筋肉を持つ身体は、かつては闘犬として扱われてきた歴史がありますが、現代の責任ある飼い主のもとでは、愛情深く忠実な家庭犬として多くの人に愛されています。
また活動的な性格のため、定期的な運動が必要です。
十分な運動を与えることで、穏やかで従順な性格をより引き出すことができるでしょう。
ロットワイラー
ロットワイラーは黒と茶色の鮮やかな毛色と、がっしりとした筋肉質な体型が特徴的な犬種です。
ドイツ生まれで、かつては家畜を守る番犬や荷車を引く仕事犬として重宝されていました。
体重は40〜60kgほどになる大型犬で、その姿からは力強さと威厳が感じられます。
外見の印象から攻撃的と思われがちですが、ロットワイラーは飼い主に対して非常に忠実で、家族を守るためなら命を懸けるほどの忠誠心を持っています。
知性が高く冷静な判断力を持つため、警察犬や救助犬としても活躍しています。
ただし強い警戒心を持つため、幼い頃からの社会化が非常に重要です。
さまざまな人や状況に慣れさせることで、円満な性格に育てることができます。
運動量も多く必要とするため、広い庭がある家や、毎日の長い散歩が可能な飼い主に適している犬種といえるでしょう。
ドーベルマン
ドーベルマンは、すらりとした体つきながら筋肉質で引き締まったボディが特徴の中型〜大型犬です。
鋭い顔つきとピンと立った耳、短い被毛が、そのいかつい印象をさらに強めています。
元々はドイツの税金徴収人が自分の身を守るために改良された犬種で、高い警戒心と知性を持っています。
その端麗な容姿から、攻撃的な犬種なのでは?と心配される方もいるかもしれませんが、現代のドーベルマンは適切な育成環境のもとでは非常に忠実で愛情深い性格の持ち主です。
特に家族に対しては非常に優しく、自分の子どもたちを守るためなら何でもするという強い保護本能を持っています。
知性が高いため、警察犬や軍用犬としても高く評価されており、飼い主の指示をよく理解し従います。
また非常に運動能力が高いため、定期的な運動と好奇心を刺激する遊びが必要です。
アジリティなどのドッグスポーツに向いており、活動的な飼い主との相性が良いでしょう。
もこもこ系の、いかつい犬
いかつい犬の中には、筋肉質なタイプだけでなく、モフモフの被毛と巨大な体格を持つ「もこもこ系」の大型犬も含まれます。
これらの犬種は、厳しい気候条件に適応するために発達した分厚い被毛と堂々とした体格を持ち、その存在感は圧倒的です。
多くの大型犬種は温厚で優しい性格の持ち主です。
ここでは、もこもこ系のいかつい大型犬について詳しく解説します。
セントバーナード
セントバーナードは体重が100kgを超えることもある超大型犬です。
巨大な頭部とたくましい体格がいかつさを感じさせる一方で、温厚で優しい性格は「ジェントル・ジャイアント(優しい巨人)」の異名にふさわしいといえるでしょう。
アルプス山脈での遭難救助犬として活躍した歴史を持ち、厳しい環境を生き抜くために発達した強靭な体と分厚い被毛が特徴です。
「こんな大きな犬、飼いきれるかな…」と不安に思う方もいるかもしれませんが、セントバーナードは実は室内での生活を好み、大きな体にも関わらずあまり激しい運動を必要としません。
子どもにも優しく接することができ、モフモフの毛並みと優しい性格は家族全員に愛される要素です。
ただし体が大きいため、十分なスペースと適切な社会化トレーニングが必要です。
また垂れた口からよだれが出やすいことや、換毛期には大量の毛が抜けるなど、飼育に際して理解しておくべき特徴もあります。
コーカサス・シェパード・ドッグ
コーカサス・シェパード・ドッグはロシア原産の超大型犬で、豪快なたてがみのような毛並みが特徴的です。
体重は45〜70kgにもなり、その堂々とした姿は圧倒的な存在感を放ちます。
かつては羊の群れを狼から守る番犬として飼育されていたため、強い保護本能と勇敢さを持っています。
家族以外には警戒心が強く、見知らぬ人に対して警戒心を示すこともありますが、基本的には穏やかで非常に愛情深い性格です。
幼い頃からの適切な社会化が非常に重要で、様々な人や状況に慣れさせることが大切です。
寒冷地での生活に適応しているため、夏場は暑さに弱く、涼しい環境を好みます。
また非常に独立心が強いため、一貫したしつけと強いリーダーシップを持った飼い主が適しています。
この犬種を飼育するには、広いスペースと犬の飼育が経験豊かな飼い主が望ましいといえるでしょう。
チベタン・マスティフ
チベタン・マスティフは「世界一高価な犬」としても知られる超大型犬で、獅子のようなたてがみと堂々とした体格が特徴です。
体重は70kgを超えることもあり、その迫力は他の犬種を圧倒します。
元々はチベット高原で遊牧民の家畜を守る番犬として活躍していたため、マイナス40度の極寒にも耐えられる分厚い被毛を持っています。
チベタン・マスティフは非常に独立心が強く、頑固な一面を持つため、経験豊かな飼い主に適した犬種です。
見知らぬ人には警戒心を示しますが、家族には忠実で優しく接し、特に自分の子どもたちを守る強い本能を持っています。
夜行性の傾向があり、夜間は特に警戒心が高まるという特徴もあります。
また換毛期には大量の毛が抜けるため、定期的なブラッシングなどの毛のケアが欠かせません。
寒冷地での生活に適応しているため、暑い気候には弱く、夏場は特に涼しい環境を確保することが重要です。
いかつい犬との暮らし方
「飼ってみたいけど、上手に飼育できるかな…」
「大型でパワフルな犬との生活は大変じゃない?」
このような不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
いかつい見た目の犬種は、そのパワーと大きさゆえに適切なトレーニングと社会化が必要です。
特に子犬の頃からしっかりとしつけをすることで、従順で穏やかな性格に育てることができます。
大型犬の多くは知性が高く、一貫したリーダーシップを示す飼い主を尊敬し、従います。
また一般的に運動量も多く必要とするため、定期的な散歩や遊びの時間を設けることも大切です。
散歩は犬の身体的健康だけでなく、社会化の機会としても重要です。
さらに、食費や医療費などのコストも小型犬に比べて多くかかりますので、飼育環境をしっかり整えることが重要となります。
一方で、いかつい見た目に反して、これらの犬種は家族に対して深い愛情を示し、時にはひざの上に乗って甘えてくることもあります。
その愛情深さと忠誠心は、飼い主の心を必ずつかんでしまうでしょう。
見た目だけで判断せず、その犬種の特性や性格をよく理解して接することで、いかつい犬たちとの素晴らしい関係を築くことができます。
いかつい犬のまとめ
筋肉質なパワフルタイプからモフモフの大型犬まで、いかつい見た目を持つ犬種について解説してきました。
いかつい犬種は見た目に反して、家族に対して愛情深く忠実な性格の持ち主が多いのです。
ただし、その強靭な体と知性を持つからこそ、適切なしつけと社会化、十分な運動が欠かせません。
また犬種によって特性が異なるため、自分のライフスタイルに合った犬種を選ぶことが、幸せな共生の第一歩となるでしょう。
いかつい犬との生活は、時に大変なこともありますが、彼らの無条件の愛情と忠誠心は、それを上回る喜びをもたらしてくれるはずです。
しっかりとした知識を持ち、責任ある飼い主になることで、いかつい犬たちとの素晴らしい絆を築いていきましょう。
いかつい見た目の裏に隠れた、彼らの優しい一面を知ることは、私たちの犬に対する見方を変えてくれる素晴らしい発見となるでしょう。